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2026.09.30どうする【認知症】親との付き合い

 

 

「町内会の集金が“誰か”に盗まれた」

 

 

当時町内の集金当番だった実家の母が父に言った。

 

 

ちょうど2年ほど前の夏。

母の認知症の始まり、だった。

 

 

父が町内会役員に連絡を取り、なんとか町内会の集金は見つかったが

その時から父が母の異変に気づき始めた。

 

 

認知症の一つに「物取られ妄想」というものがある。

 

 

それまで1年に一回だった帰省を

実家に夫と二人で月に一回帰ることにしている。

 

 

 

 

1 足して一人分

 

この2年で、

物取られ妄想は、その一件からは際立ってないようだが

スマホがなくなった、キッチンの食材の点在と献立のワンパターン、約束を忘れる。など。

母自身が不便を感じていることも増えている。

 

 

昼食のセッティングをスムーズにするため

30分前に「ご飯を炊いておいて」と電話口で母にお願いしておいたが

私が実家に到着した時には、炊飯器の中は空っぽ、なんてこともあった。

そこで私もやっと「ああ、そうだったか。母は認知症なのだ」と理解する。

 

 

忘れ物が増えたり複雑なことを考えることができなくなる。

一緒に住んでいる父とは軽い口喧嘩をすることも。

思うようにいかないもどかしさは、父も母もお互い様。

一方は体が動かず、一方は頭が動かず。

 

「足して一人分」と父は笑って、私たちによく話す。

 

 

 

 

2 介護サービス

 

週3でヘルパーが調理など、

月2/週1で医師、看護師、

不定期でケアマネージャーなどの医療介護のプロたちに自宅に訪問してもらう。

 

 

月に1回の私たちの訪問では「足りない」「私ばっかり」とも思わない。

私には弟が二人いるが、離れた場所にいるので盆と正月くらいしか帰省できない。

 

 

 

親とはいえ、自分たちの生活の方が大事だからだ。

両親とは付かず離れず、の関係でちょうどいいと思っている。

むしろやっとここにきて、親と向き合っている感さえある。

心配なことも無いとはいえないが、それでいい。

離れているから優しくできる。

 

 

 

 

3 子育ての次は介護

 

子育てが終わったら介護。

友人とも話題になるテーマであるが、

子育てを経験したから「こそ」介護もできる、と思っている。

 

 

年老いていく親が、まるで“赤ちゃん”に還ってきているようである。

 

 

髪や歯は無くなりつつあり、足腰は衰え、できないことも増え。

一時期は父親のオムツを母と無心で替えたことがある。

サイズ感は違えど、オムツの仕様は手慣れたもの、だ。

 

 

母の認知症に至っては、直近のことはすぐに忘れるも

過去の幼少期などの話は、こちらが驚くほど鮮明に記憶している。

「あの時〇〇ちゃんて子がうちに来てね・・・」

そんな思い出話を聞く。

 

 

自分の生んだ子供たちを育て、年老いた親を介護し。

 

血の繋がっていない私の夫が一緒についてくれるのも心の支えだ。

反対に夫の親にも優しくできる、という好循環も生まれる。

 

 

何も恐れることはないと、自分自身へ断言したい。

 

 

いつしか自分も通る道なのだ。

今できることを精一杯やるだけ、なのだ。