
9/28付、昨日のニュースで
脚本家の倉本聰氏が多臓器不全で91歳で他界された、とのこと。
倉本聰氏といえば、
フジテレビ系列
ドラマ『北の国から』で
国民の心を鷲掴みにした、最高傑作を知らない人はいないだろう。
今だにこのドラマを超えるものはないと信じてやまない。
昭和のテレビに活気があった時代、70年代後半から80年代前半のドラマ黄金期。
ドラマ三大脚本家として、時代を牽引した
山田太一氏、向田邦子氏、そして倉本聰氏である。
どのメンツも私の人生に大きな影響を与えてくれたライターたちだ。
この方達のおかげで、私のアイデンティティが育ったと言っても過言ではない。
どの作品も日常に根ざしたテーマで、かつ豪華なキャストで画面を華やかに彩る。
浮かれるくらいワクワクする時代だった。
しかも
フジテレビ倉本聰氏の『北の国から』の裏番組は
TBS山田太一氏の『思い出づくり。』である。
ひえーー。。。悩んじゃう。
(と言っても当時は純くん蛍ちゃん世代の小学生だったのでちゃんと観ていない)
今でこそいつでも「観られる」時代だが、
当時ネトフリどころか、録画できない時代である。
『思い出づくり。』は古手川祐子、田中裕子、森昌子という華やかな女優陣を揃え、
『北の国から』は当初視聴率は伸び悩んでいたらしい。
それにしても、、なんという時代!

以前読んだ、
倉本聰氏と向田邦子氏の対談で、雑誌か何かのインタビューで
向田氏が倉本氏に質問した。
「子供の頃は何をしてらっしゃった?」
倉本氏は
「子供の頃は、ぼーっとしていた」
と答えていた、というような内容だったと記憶している。
後に東大を出て、脚本家になるのだが、
この「ぼーっとしていた」というのは
意外にも納得する一言だった。

都会育ちのエリートのおぼっちゃまでありながら、
『北の国から』をはじめとする、
泥だらけの土地、人間の力ではどうすることもできない環境、不便な暮らし。
人間の弱さ、ずるさ、逞しさを描くのは、「一体どういうこと?」とも思う。
ここでは告知していないが、毎週noteに記事を執筆している。
こちらのブログ記事をまとめたもの『北の国から』の全作ドラマレビューも過去に書いた。
(↑リンク↑)
若い頃20代に一回、そして
大人になってから、もう一度全部観る。
ただ漠然と観るだけではない。
アウトプットするために観る。
自分の中での問いに答えを見出したかった。

エリートだろうが、お金持ちだろうが、箱入りだろうが。
環境が、暮らしが、もう、どうでもいい。
ドラマ『北の国から』は
人間の一番大事な部分に触れている。
ダメな親父と言ったら言い過ぎか?
ドラマ『北の国から』の
田中邦衛演じる黒板五郎は、思春期を迎えた子供にも小馬鹿にされるほどの親父である。
そんな親父の奮闘記でもある。

自分が歳をとったことで「黒板五郎」寄り、になってきたのを実感する。
私の中の“五郎ちゃん”は、人との付き合い方/生き方を教えてくれた。
ものすごく端的にいうと
馬鹿になる、ということだ。
馬鹿にされようとも、自分に恥じない生き方。

そんな生き方を倉本聰氏は教えてくれた。
合掌。