
「こりゃ、薮枯らし(やぶからし)だね」
以前植物に詳しい知人に、雑草の名前を聞いたら返ってきた。

雑草を抜く時に必ずや生えている、薮枯らし。
群生はしないものの、伸びると厄介である。
毎回こいつに悩まされている。
その名の通り、薮を覆って巻きつく強力な雑草。
少しでも放っておくと、瞬く間につるが伸び、
実際に自宅に植栽していた樹木に巻きつき、木を枯らしてしまったこともあった。
そのため、せっせと庭に出ては他の雑草と一緒に薮倒しを抜いている。
別名・貧乏葛(びんぼうかずら)とも呼ばれ、縁起の良い植物とは言い難い。
先日クライアント宅で、庭の植栽カット/雑草抜きなどのメンテナンスをした。
当方片付けのプロではあるが、家事のことは基本何でもする。
特にご高齢のクライアント宅では、力技が必要な作業、例えば
電球を変えたり、ペットボトルの段ボールの荷物を受け取ったり、窓に目隠しシートを貼ったり。
その日も、外回りの仕事で藪枯しを見つけた。
よく観察をすると、隣家の家の樹木に巻きつき、
さらには、つたを張ってクライアント宅の壁にまるでアーチ状に伸びていた。

5メートル以上は伸びていたと思う。
高い位置にあったので最初はデッキブラシの柄で取ろうと試みたが、なかなか届かない。
ご自宅にあった脚立をお借りし、クライアントが見守る中
こちらの敷地に伸びた薮枯しを手繰り寄せ、鋏を入れる。
この時期で成長した薮枯らしは花がなっており、
はさみを入れると、バラバラと白い粒のような花がシャワーのように降ってくる。
(ギャーーーッ)
内心気持ちが悪いが、ここは表情を変えずにやることに集中する。
このクライアント宅だけの話に限ったことではない。
わたしの実家の隣家も、また他のお宅の話でも
「ご近所(隣家)の庭が荒れ放題で困っている」聞くことも少なくはない。
実際に拝見すると、確かに庭は手付かず状態。
伸び切ったのは樹木だけではなく、どちらかというと雑草の方が気になる。
雑草が成長し、花を咲かせ繁殖し、まるで雑草のための庭のようになっている。
藪枯しもその一つ。

防犯上、とてもよろしくない。
手入れをされていないということは死角になる部分が多くなる。
また、雑草が多い、ということはそこに棲む害虫の発生も多い。ということにもなる。
なぜここまで伸び放題になってしまったのか?
「本当は直接言いたいんだけれどね」
ご近所付き合いの面倒くさいところである。
明らかにこちらの敷地に入ってきた隣家の雑草を切ったり抜くのも
本来こちらがやることではない。
しかしながら、直接クレームを言うことでトラブルになる恐れもある。
結局、泣き寝入りの状態になることもやむを得ない。
どうか雑草を抜いている第三者の金内の存在に気づいてくれ。とは思ったものの
そもそも気づく隣家の主だったら、最初からこんな状態にはなっていないだろう。
多くの荒れた庭問題は、
親世代が庭の手入れをしていたが、親が亡くなり
2代目の子世代に引き継ぐも、一切庭の手入れをしなくなる。
手入れをしなくなった庭はお話した通り。

家人が近所への配慮があるのが一番だが。
他の親戚家族、
庭師、便利屋さん、第三者の私のような人間を頼るのも一つの方法でもある。
親から子へ。
家とセットでついてくる庭問題、
あなたはいかが思うだろうか。