
「チェストの上を何もない状態にしたい」
先日クライアントとの、片付けの際の会話。
水平線のごとく、平置きの物が全くない状態にしたい。
とのこと。

テーブルだけでなく、キッチンカウンター上、チェスト上。
とかく雑多なものを置きがちな平面という平面に、一切ものは置きたくない。
そう思われる方も多いかと思う。
例えばチェストの上を片付けるとしたら。
あなただったらまず、何をどうする?
「当然、チェストの上を片付けるでしょ」
勝手な想像だが
こう答える方は、おそらく9割ほどじゃないかと思う。
いや。それ、間違っている。
では
「チェストの上を全て捨てる」
うーん、、アラ技。
それも違う。
今回もクライアントの要望に応えるべく
私が取った行動は、チェストの上から、ではなく。
チェストの下にある、引き出しから片付ける。

やや前のめりなクライアントをやんわりと制し、
「こちらの収納を拝見しても宜しいでしょうか?」と伺い
OKが出た際にすぐさま提案に入る。
「この(収納の)中のものを出させていただき、同時進行でチェストの上も片付けましょう」
大人2人いれば、十分な作業。
1人につきっきりで金内がフォローするような体制は時間もコストも勿体無い。
もう何度も訪問し、何がどこにあるのか勝手知ったるの、気心の知れているクライアントだ。
収納内を全て出し、隣でチェスト上を整理されているクライアントに
収納から出した物をタイミングよく確認してもらう。

収納内を整理することで
チェスト上の物が収納可能になることは往々にしてある。
今回
同時進行でチェスト上と、チェスト収納内を一気に片付けたが
1人の場合や、初対面などで片付けのフォローが必要な方には
まずは収納内から片付けることを提案する。
収納内が片付いていなければ、チェスト上の物が移動できないからだ。
目的は
「チェスト上を一切ものを無くしたい」
ここがいちばんの軸である。
チェスト上の物を片付けても何となくイメージと違う、
雑然とした印象が拭えない、スッキリしていないように感じる、のは
単にチェストの上「だけ」を片付けようとしているから。
チェスト上と収納内は物が連動している。
しまう収納、出す収納、メリハリを持たせた収納が理想的ではある。
なので「チェスト上に一切物がない」でも良いのだが
以前から利用していた、チェスト上のカゴを並べる提案をした。
それには素敵な収納カゴを置かない/見せない、と言うのは勿体無いなあ、と感じたのと
チェスト上にはものを「無意識に置いてしまう」癖も理解している。

こちらのクライアントだけでなく、
人間というのはつい平面にものを置きたがる生き物、なのだ。
これは金内をご用命くださる方の、約90%以上的中するだろう。
それでもなお、「置きたくない」なら提案は却下する。
その価値観を崩してまで意見を通したくはない。
チェストの上にカゴを置くことで、
その方らしい住まいになる。
問題はカゴがあるかないか、でもない。
物がなければいい、と言うことでもない。
最終的に折衷案を取り入れた、
チェスト上のカゴはあるけれど、スッキリした空間は叶えることができた。
まず見るべきは、
目につく場所ではない。
じつは内側に課題が残されている。