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2024.04.01子不幸。TV『ザ・ノンフィクション』から親子関係を考える

 

フジテレビ

『ザ・ノンフィクション』という番組が大好きで

家族揃って、また20年ほど前から録画して毎週観ている。

 

婚活、芸人、夜の世界、ニート、病気、など、など。

テーマは毎週違うのだが、

「一体どこでそんな人材見つけたの?!」というほど、

ここの登場人物は個性的ではあるけれども

どことなく自分に近かったり、共鳴する部分もあったり、と

人間の不器用な心の機微にフォーカスをあてた作品が多く

『ザ・ノンフィクション』を楽しみに一週間仕事や家事を頑張っている、といっても過言でもない。

 

先週・昨日2週連続で放映した、

『ぼくらの丁稚奉公2024〜夢のはじまり 夢の終わり〜』(前編・後編)

を観た。

 

家具制作会社・秋山木工で職人を目指し、丁稚奉公で修行をする若者たち。

何年にもわたり取材をしてシリーズ化されたもの。

秋山社長(80歳)のもとで、

修行を積む若者たちの姿を追った作品。

 

昭和の価値観、令和現代の若者の価値観の違い、

秋山社長の若者に対するエネルギッシュな指導。

熱く優しい先輩、ちょっと頼りない先輩、など。

登場人物それぞれ面白い。

 

丁稚奉公、ということだけあって

親元を離れ、10年近い職人修行、今時こんな世界があることに驚きつつ

それぞれ抱える、丁稚奉公する経緯なども興味深い。

 

造園業の後継としてリーダーシップを身につけるためにやってきた青年。

不登校だった自分を見つめ直し、秋山木工に入社した青年。

そして、15歳という若さで「母親の生活を楽にしてあげたい」と語った青年。

 

苦労して成功を手にいれるために頑張る若者の美しい物語のようにも見えるが、

観ていて、どうしても違和感があった。

 

15歳の青年、他の若者もそうだったが

母親の生活を楽にしてあげたい」という、その言葉。

 

子ども(しかも15歳)にそんなこと、思わせる親ってどうよ。

これでは「親不孝」があるように「子不幸」ではないか。

 

 

当然、背景はあるだろう。

シングルマザーで持病を持ちながら、子供を育てること。

想像することしかできないが。。

 

同じ年頃の子供を持つ親として、

どれだけ生活が苦しくても

子どもからこんな言葉を絶対言われたくない。

こんな言葉を言わせてはダメだ。とも思う。

 

15歳の青年の伯父さん、という人が

彼が奉公に行くその日、駅のホームで

花向けの言葉で「もうこれ以上貧乏になりたくなければ、、」といろいろアドバイスをしていたが

無駄なことは一切喋らずに「頑張れ」の一言でいいだろう。

 

大人に言いたい。

 

子どもに

負担をかけるな。

親が、生活が、といろいろ言うな。

何も期待するな。

 

本当に見ていて苦しかった。

彼(ら)が、こんなくだらないものに潰されないように。

 

 

印象に残ったのは

15歳の青年が

真っ直ぐに「技能五輪」コンテストに出場し、終わった時の晴れやかな顔。

本当にいい顔だった。

今後の放映でも応援したい。

 

やりたいことをとことんがむしゃらにやってほしい。

 

子に心配されるのは我が家もそうかもしれない。

「親孝行したい」もちろん我が子に言われたこともなければ

それどころか、

故障や新入学のために必要な、PCタブレットの購入が続き、出費が多いことに次男に懐具合を心配され、

就活中の長男には就職先の家賃補助があるかどうかの条件を案じており

(就職したら一人暮らしをする予定)

ポンコツすぎて子どもからいろいろ心配される親、だけれども。

 

 

子どもは子ども。

親は親。

依存しすぎることなく

1人の人間として付き合いたい。

 

 

中年のみっともないダサい大人だが

つっぱって、カッコつけて、いこうと思う。