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2025.06.08ドラマ【北の国から】第8話レビュー/家族のカタチ

 

日曜日には片付けの手を休めて

ドラマ『北の国から』を。

 

今日は第8話。

 

これまでとは大きく流れが変わった今回。

「ああ覚えてる!」っていうシーンが結構あった。

今回も名シーンを選ぶのに、悩みに悩んで3回も観てしまった。

 

 

 

 

1 名シーン「水が出たぞ!」

 

時は年末。

自宅に水を引く作業を五郎たちが力を合わせて何度もチャレンジする。

地元の水道局にも頼まず、笠松の爺さんの知り合いの水道局を勧められるも断る。

 

北海道開拓時代の遺伝子がそうさせるのか。

何事も一から自力で作り出す。このドラマの見せ所でもある。

 

 

純と蛍も手伝うが、それでも水がなかなか通らない。が

ようやく大晦日に水が通る。

 

初めはパイプからちょろちょろと水が出ていたのが、

ざあっと出始め、

 

「水が出たぞ!」

 

大喜びで五郎の元に、純と蛍が駆け寄り

五郎はスコップを雪の上に投げ捨て、2人を抱きしめる。

 

 

その後のシーンもまた良い。

顔を洗って水を掛け合い純と五郎とふざけあう。

ハイタッチをして純に「頼んだぞ」と五郎。

子供達が張り切ってお風呂の水を汲みに行く。

 

家族が一丸となった。

 

 

 

 

2 酒を酌み交わす2人

 

もう一つ、記憶に残る名シーンがある。

 

純の同級生・正吉の存在。

麓郷のバス停で純に会い、自宅に誘う。

そこで

純の同級生・正吉の家でこっそり酒(ほとんどの水で割った日本酒)をくみかわす。

 

大人顔負けの2人のやり取りが、何度見ても最っ高!

大好きなシーンだ。

 

正吉が紅白の八代亜紀の「雨の慕情」を歌うも

家にテレビがない純は、何のことだかわからない。

旭川で水商売をしている母に男がいることもわかっている。

母がいなくても、たくましく振る舞う、正吉。

母がいない家庭。同じような境遇で、2人は距離を縮める。

 

 

バス停で待っているのも母を待つためだ。

がしかし待てども、母は帰ってこない。

 

大晦日にはテレビのある正吉の家で過ごすことを

正吉の祖父・笠松の爺さんからも勧められ、純もその気になる。

 

 

 

 

3 家族で過ごす大晦日

 

大晦日。

純と蛍は、正吉の家に車で連れて行ってもらうも

家には、正吉の母・みどりが帰っていた。

 

我が子を抱きしめ溺愛する母と子の姿をガラス越しに見た純と蛍。

紅白では「雨の慕情」が流れている。

2人は正吉の家に入ることはできなかった。

ああ、胸が苦しくなる、切ないシーン。。

 

 

切ないシーンといえば、他にもある。

雪子が東京に戻り、

不倫相手の井関との再会のシーン。

「もう行かない」と言っていた下北沢に、再び足を運ぶ雪子。

手編みのマフラーを渡すためだ。

 

仲睦まじい様子で家族で買い物をしている井関が

人混みの中からこちらを見る雪子と目が合う。

雪子は思い詰めた様に、道端にマフラーの入った手紙が入った紙袋を置く。

 

井関は中身を見るが、もとの家族の位置に戻し家族の元に戻る。

このシーンでは、五輪真弓の「恋人よ」が流れている。

女優・竹下景子の最も切なくも美しいシーンだと思う。

 

 

「雨の慕情」といい、「恋人よ」といい。

音楽と切ないシーンがリンクする。

当時の流行歌が、ドラマを盛り立てていると言ってもいいだろう。

 

 

大晦日に

五郎も中畑家に呼ばれていたが、結局家族水入らずの家には入れなかった。

よその家族の団欒を目の当たりにして、

少し暗い気持ちで、それぞれが自宅に帰る。

 

 

五郎は純と蛍を富良野の夜景を見せに行く。

そこで3人は夜景に向かって「怒鳴る」(五郎さんらしいなぁ)

 

3人がさらに家族としてのつながりを感じるシーン。

帰ったら雪子が五郎の家に戻っていた。

喜ぶ子どもたち。と、偶然に五郎宅に来た草太。

 

 

45年経った今でも

家族で過ごす、大晦日の過ごし方は変わらず。

 

 

なあんにも無くても、家族という存在は変わらないのだ。