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2025.06.07子どもの【歯医者嫌い】を改善するヒント

 

 

「寝落ち」という言葉があるが

比較的、どこでも直ぐに眠りにつく、寝落ちする。

 

電車や、夫の運転する車や

美容室でも寝てしまう。

 

 

極め付けは、歯医者。

 

治療中にも関わらず、

あのリクライニングするシートに身を委ねていると、

いつ寝たか分からないくらい、一瞬で寝落ちしてしまう。

 

困った事に、毎回行く度に寝てしまう。

当然、寝に行っているのではないのだが

どうしても寝てしまう、のだ。

 

治療中のドリルなどの機械が口に入っている時も寝てしまうので

最初は大きな口を開けているが

力が抜け、

どんどん開いた口が小さくなっていく。

 

これでは先方も困ってしまうだろう。

 

 

ありがたいことに

歯医者のスタッフの方々が

優しいので寝ている私を起こさない。しかも安全に治療してくれる。

 

寝てしまった事を詫びると

にこやかに「大丈夫ですよ」と許してくれる。

 

 

そんな居心地のよいシートだけでなく

歯科スタッフの優しさに、甘えっぱなしなのである。

 

 

 

 

 

1   歯医者が大嫌いだった

 

今では数ヶ月に一回、

歯のメンテナンスや銀歯が取れてしまった時などに

近所の歯医者にお世話になっている。

 

もうかれこれ20年以上通っている。

ちなみに

子たちも定期的にメンテナンスで連れて行く。

 

当初は歯医者の椅子に座っても寝る事はなく

治療中は、身体全体が硬直してたかもしれない。

ぎゅーっと拳を握りしめていたっけ。

 

それもそのはず。

幼少期、歯医者が大嫌いだった。

 

 

 

 

2   泣き叫んで逃げる

 

甘いものが好きで

しかも歯磨きもちゃんとやらない。

 

母の話だと

「帰宅の遅い酔っ払った父が

“娘可愛さ”から夜中にチョコレートなどの甘いものを

わざわざ起こして食べさせていた」

 

という(信じられん)話を、成長した私によくしていた。

 

当然、虫歯になる。

母が歯医者に連れて行く。

 

歯医者には騙し騙し連れて行ったそうだ。

「終わったら美味しいもの(=甘いもの)買ってあげるからね」

ああ、今思えば母も「ダメじゃんか」。

 

が、母がそこまでして連れて行く理由もわからなくはない。

 

歯医者の受付で自分の名前を呼ばれると、

幼少期の私は、ビクッとし、その時を待っていたか?のように泣き叫んで逃げる。

力任せで羽交締めしても抵抗し

何度も歯医者から「逃亡」した前科がある。

 

 

 

 

3    問題児が変わった瞬間

 

歯医者から逃げる私、追う母。

何度も何度もそんな事を繰り返した。

 

何であんなに怖がっていたのか、

45年程経った今、想像する。

 

未知なる物への恐怖。

何されるかわからない。

しかも口を開けてドリル。

 

しかしながら

自分にそんなめんどくさい娘がいたら

どうしたものか?

ちなみに我が子たちは、歯医者に対して怖がり嫌がるものの

治療は諦めて大人しく受けている。

 

歯医者に行っても、他に病院でも

泣き叫んで逃げる子どもはこれまで見た事がない。

 

 

さて、話を戻す。

さんざん幾つもの歯医者を渡り歩き

ようやく入った初めての歯医者。

 

不思議なのだが

その時は逃げる事なく

 

治療室には

柔らかい日光が窓から入り、室内全体が暖かい雰囲気で、リラックスできた。

 

そして、先生は奥歯にできた虫歯を一瞬で抜いた。

 

「あ。抜けた!」

 

衝撃と共に安堵が訪れた。

 

拍子抜けした当時の記憶は鮮明に覚えている。

先生や母の笑った様子も、だ。

 

 

なあんだ。全然こわくない。

それから私の歯医者「逃亡生活」は終わった。

 

 

・・・・・

 

子どもが歯医者を怖がって行きたがらない。

 

親になった私が

一周まわって思うのは

 

ゆったりとリラックスした雰囲気の相性の良(さそう)な歯医者に連れていき、

親も嘘でもいいからリラックスしたそぶりで

怖がっている子どもをおおらかに受け入れる。

 

 

歯医者で寝落ちしてしまう私が言うのは、あまり説得力がないが

親もリラックスを。

 

大丈夫、なんとかなる。