
先日仕事帰りに、駅ナカにあるパン屋に寄った。
お腹が空いていることもあり、
トレーに山盛りになったパンを乗せ、意気揚々とレジに向かった。
若い女性スタッフが、トレーのパンを一つ一つ会計する。
その間レジの数字を見ながら、いつも通りに頭の中で合計金額を予想する。
会計が終わりに近づき、
レジの表示が2500円を過ぎたあたりで、自分の財布の中身を見て驚いた。
「…ごめんなさい、財布に今2200円しか無くて。ちょっと買う物を減らしてもいいですか?」
やってもうた。
現金が足りない。
現金がなければカードでいいじゃん。
そう思うだろう。
しかし、私はキャッシュカードを持っていない。
Suicaの交通系ICカードは持っているが、
二回ほどしか自販機でジュースを買うために使ったくらいだ。
海外旅行のために一時的にキャッシュカードを持っていたこともあったが今はない。
何となく時代に取り残されてしまった感はある。
イマドキ現金しか持ち歩かないなんて。
家族にも冷ややか、、もはや馬鹿にされている。
高校生の三男でさえ、キャッシュレスだ。
以前、ある都内のカフェでテイクアウトのお菓子を買おうとしたら
「現金使えません」と断られて、苦い思いをした経験がある。
セルフレジもキャッシュレスのコーナーや、
コンビニのレジでさえ、財布から小銭を出す時
レジ店員や後ろの人のイラつく気配を感じることも、たまにある。
私の訪問サービスだって未だ現金、なのだ。
スマートではないことくらい十分わかっているつもりだ。
現金とカードのハイブリット式、など器用なことができたら、
こんなザマにはならずに済んでいるだろう。
しかし今のところ
自分にとって「必要」ではないため、持つつもりはない。
冒頭の話に戻る。
パン屋でお金が足りず慌てた私に、
二人いた一人のスタッフがおもむろに
「あのー、駅ナカの(カード)ポイントを使えますが持っていますか?」
現金に換算できる駅ナカカードのポイントがあったか。
それは盲点だった。
「あ!あります。いくらでしょう?もしあれば全部使ってください」
店員が落ち着いた様子で、機械にカードを読み込ませる。
「あと800円くらいはあります。先ほどよけたパン二つ、戻しましょうか」
「じゃあ、お願いします!」
一旦よけたパンも再び購入する事ができ、家路についた。
ありがたいことに店員の機転が功を奏した。
やれやれ。
まだまだ、と思ってはいるが
いつか現金が使えなくなる日が来るのだろうか。
そうなったら、
時代に逆らわず、シミのついたシワシワになった手で“ピッ”とやってやろうじゃないの。