
10年以上前、我が家に2段ベッドがあった。
5畳半に半分は占めたであろう、スペース。
和室で家族6人全員雑魚寝している事に限界を感じ
当時小学生4年、2年だった長男と次男のために購入した。
2段ベッドが届く日、家族全員が待ち焦がれた。
「どちらが上に寝るか?」で少し揉めたくらいだ。
業者の方が組み立てをし、
待ちに待った
子供たちがいよいよハシゴに足をかける。
いまでも4人が2段ベッドの上段で嬉しそうな顔をして
写真に収まっているのを思い出す。

誰がこの未来を予測しただろうか。
それから1年ちょっとで2段ベッドは
兄弟が一緒に使う事は無くなった。
思春期に入ると
兄弟と言うのは、仲が悪くなる。
小学生高学年になった兄が
二つ下の弟を疎ましく思い始め、ピリピリした空気は態度にもあらわれた。
2段ベッドはいつしか兄だけのものとなり
弟(次男)は私たち夫婦と下2人の和室に3枚の布団に
5人で出戻りで寝る事になった。
これでは何のために2段ベッドを買ったのかわからない。

2人のためにと思ったスペースだったが
ピリピリした兄に弟たちは寄り付かず
事実上“兄1人の部屋”として使われるようになった。
せっかく買ったし、
下の子たちに使うか?
セパレートして使うか?
など色々悩んだが、セパレートするのは
ある程度のスペースが必要以前に、
2段ベッドのフレームや柱などの余計な形状が好きでは無かった。
下の子たちが使うにも兄と6、10も離れている。
兄が独占しているし相当先になりそう。
浮かんでは消えたアイデアは見送る事になった。
そうこうしているうちに使わない上段のマットレスにカビを見つけた。
使わないでいるとこうなる。

長男中1の頃。
いよいよ手放すことを決意した。
兄弟仲良く使ったのわずか1年ちょい。
それから1人で2段ベッドを2年近く使っていた。
自宅に置いていたのは3年ほど。
リサイクル業者に出張買取してもらい、
5千円で引き取ってもらった。
短かった。
こんなに早く手放すとは思っても見なかった。
成長しても使える事を考慮し、フレームがしっかりした物を買ったが、それ以前に使わなくなってしまった。
世の中には成長してもきょうだいで2段ベッドを使っているお宅もあるし、
思春期に入っても、きょうだい仲が良い人たちも存在する。
けれど、わりと思春期を境に
我が家のように
きょうだいの仲が急に悪くなる家庭も少なくはない。
小さい頃はあんなに仲が良かったのにね〜。
ため息まじりに懐かしんでも戻ってはこない。
これで一丁前に成長する、ってなもんだ。
大人になった彼らに
嫌味の一つでも言った所で何も変わらない。
2段ベッドの思い出は
到着した日がピークだった。
今では笑って話せる。