子供同士は仲がいいのにママ同士の関係はイマイチ
グループ内で気が合わないママがいる
気の合うママ友が出来なくて悩んでいる
などなど。
ママ友の関係で悩んでいる方、必読です。
角田光代 著
双葉文庫
子どもが同じ年頃という共通点。
小学校の「お受験」をめぐって
それぞれのママ達が、お互いの探り合い、そして破綻していく様を、
実在にあった事件をモデルに作られた長編小説。
心理的ドロドロや駆け引き、だけではありません。
最終章のひとつ前の章では
それまでの一人一人の名前から「彼女」に。
共通点はここにも存在しています。
ゾワゾワとした感覚を残しつつ、
最終章では著者・角田さんの人間の観察眼の集大成を存分に楽しめます。
お受験も、ママ友トラブルも、子育ても。
これからの人も、真っ最中の人も、経験済みの人も。
ママだけでなく、パパにも。
個人的には、前半、5人のママ・登場人物のキャラクターがそれぞれ覚えられず、
ページをめくり直したりしましたが、後半はどっぷりハマりました。
いるよね、こんな人。
自分にも当てはまる?!と、ドキリとしたり。
違う世界ながら、自分の世界にも行ったり来たり。
角田さんのリアルな描写にはいつもながら唸るばかり。
自分なりの「立ち位置」が決まるかもしれません。
ぜひ、読んでみて。