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2025.05.11ドラマ【北の国から】第4話レビュー/大人の都合って?

 

日曜日には片付けの手を休めて

ドラマ北の国から』を。

 

 

今回ドラマ4話のレビュー。

 

 

本格的な寒い冬がやってきた。

初めての北海道の冬。

冒頭では純が「家の中が寒い」と訴えるも

五郎にむげもなく、かわされる。

 

 

 

 

1 名シーン「お父さんとお母さんどっちが好き?」

 

東京にいる母に会いたい、純(と蛍)。

東京からきた弁護士・本多(宮本信子)から

令子が書いた「子供達に宛てた手紙が届いているか」

また「家族をやり直したい」母・令子の意思を伝えに北海道に来た。

 

矢継ぎ早に用件を伝える本多に

困惑しつつ、はっきりをものを言えない、五郎。

 

さらに下校中の子供達を待ち伏せして、

本多の宿泊しているホテルに来るように伝えたところ、1人で純がホテルを訪ねる。

 

 

・・・・・・・

 

本多「手紙、お父さん焼いちゃったんだって、ひどいわね。本当に。信じられない。

 

昨日あれから問い詰めたのよ。中畑さんに一緒に立ち会ってもらって。

お父さん焼いた事、白状したわ。中畑さんたちも呆れ果ててた。

昨日の手紙渡ったんでしょ?」

 

(純 うなずく)

 

(中略)

 

本多「純くんも小学4年生だから、もう自分の考えはしっかり持っているわね。

お父さんとお母さん、どっちが好き?」ねえ。

 

純「さぁ」

 

本多「それはちょっと無理かな。

それじゃあね、東京と北海道は?

純くんどっちで暮らしたい?

 

ん?

 

この部屋暖かいけれど、純くんのいる家、寒いんでしょう。

前に東京に一回帰りたくて帰りかけた事あったんだって?

どうしてやめちゃったの?」

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

2 タバコの灰を眺める

 

本多の吸っていたタバコをじっと見つめる純。

何かを思い出す。

 

以前、自宅で母がタバコを吸っていたのを、初めて見た。

その様子はいつも見る母とは別人のようだった。

夜中、母は誰かと電話で話していてタバコを吸っていた。

純は灰が落ちる様子を注意したかったが、できない雰囲気、だった。

 

後日、絨毯に落ちた灰の焦げ跡を、五郎のせいにする令子だったが

純は知っていた。

本当は母のせい、と。

 

タバコの灰は、大人の都合の象徴だ

 

純はいつも父が絨毯を焦がして怒られる事を知っている。

母にも「灰が落ちる」事を伝えたかったのに。

願い叶わず、母はその後、子供達を置いて家を出て行ってしまった。

 

 

 

 

3 大切にする方を選ぶ

 

本多がかけた母に繋がった電話で

何かを感じ取った純は受話器を受け取らず、ホテルを飛び出してしまう。

母さんのことは好きだけれど。だ。

 

離れた駐車場に停まっていた五郎の軽トラを見つけて

こけながら車に駆け寄る。

雪にまみれた純を車の中で抱きしめる。

 

五郎と純の最高のシーンだ。

 

思わず涙が出た。

2、3言葉を交わすものの、他に言葉はいらない。

 

 

純は感じ取った。

東京に戻っても、母はまた僕たちを捨てるはずだ。と(私には見えた)

うだつの上がらない父だが、信じた。

 

この地で生きていく。と。