お米の炊き方の最適解は?
炊く前に水に30分ほどひたす?
土鍋で炊いたほうが美味しい?
はじめちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いても蓋とるな?
お米の炊き方にまつわる色々な「説」があるが、どれが正解?
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漫画:
『ヤンキー君と科学ごはん』
岡 叶
監修/樋口直哉
集英社 ヤングジャンプコミックス
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第4巻 STORY・・・・・
クラスの問題児である犬飼千秋の留年回避のために始まった、
“料理”を使った科学補習。
化学教師の猫村蘭との補習を続けていくにつれて学校が楽しいと思えてきた千秋は、科学補習をもっと続けたいと願い出ることに。
そんな千秋の想いを汲んだ蘭は、補習を部活動化することを提案。
最凶ヤンキーとダウナー教師、2人の科学ごはん部結成です。
・・・・・本書より抜粋・・・・・
自分のことで恐縮だが
結婚前から約30年近くキッチンに立って、
家族のため自分のために、料理をしている。
レシピサイトや本も参考にしながら、繰り返し繰り返しキッチンに立つことで
これでも上達してきている(現在進行形)と自負している。
感覚的なことは身についた。
食材の掛け合わせ、分量、味の調整など。
だが、
なぜ、ここで砂糖を入れるのか?餃子は水でなくお湯を入れるのか?肉が硬くなるのはなぜか?
ぼんやりと、わからないままこの歳になってしまった。
料理を科学する。
こんな本があったなんて。
しかも漫画。ビジュアルだから目に飛び込んでくるスピードは小説の3倍速だ。
一方でその内容は、理論で徹底的に解説されていて、それはそれは小気味よい。
漫画ならではの世界観の楽しみもある。
普段はゆるい化学教師だが心優しい猫村蘭、ヤンキーだけれども弟妹思いの真面目な主人公・犬飼千秋、
タイプの違う千秋の妹弟、クラスメイトの様々な面々。など。
どのキャラクターも見事に役割を果たしていて好感が持てる。
ページを進めるたびに、彼らの表情や言葉に思わず笑みがこぼれる。
さて、冒頭の話に戻る。
お米の炊き方について。
2巻 コラム「ふかぼり科学ごはん」で監修の樋口直哉さんはこう言っている。
・・・・・・
(前略)
今ではスイッチ一つでおいしいご飯にありつける世の中。そもそも美味しいご飯とはなんでしょうか?調理学の教科書には米を炊く定石として「8〜10分で98°C(沸点)まで加熱した後、20分加熱し、10分蒸らす」とあります。これは炊飯器のなかでも起こっている温度変化ですが、ご飯が評判の日本料理屋ではこれほど長い時間、米を加熱したりしません。
この違いはどこで生まれるのか調理科学の第一人者である松本仲子先生が面白いエピソードを著書に残しています。
ある時、学生から「教えに忠実に米を炊いたがおいしくない。学生と教員のおいしさの感じ方に差があるのでは?」と言う意見があり、検証が行われました。結果、教員は定石通りの炊飯、学生たちは浸水、加熱時間がともに短めの、十分にふっくらしていないご飯を選んだ、というのです。
おいしさの感じ方は人それぞれ。
(中略)
米を炊くとなると「よく洗ったほうがいい」「いや、洗わなくても・・・」「そもそも炊飯器よりも土鍋で炊いたほうがおいしい」と様々な意見が出てくるのが炊飯の世界。ただご飯については我々はうるさく言いすぎなのかもしれません。
・・・・・本文より抜粋・・・・・
おいしさは自分で決める、誰かと食べるご飯以上においしいものはそうない、
とも樋口さんは言っている。
全くその通りだと思う。
早速今朝
第1巻で紹介されていた“焼かないオムライス”を娘と作った。
ふわふわで美味しいと娘が太鼓判。
今すぐ作りたくなる漫画本、である。