日本テレビ系列
『世界の果てまでイッテQ』言う番組が
好きで娘とよく視聴している。
中でも『はじめてのおつかい』という企画
海外で出川哲郎氏が単身
お題の目的地に向かい、ほぼ喋れない英語で
自力で現地の人からヒントや道を聞きゴールまでたどり着く。
というコーナーが一番好きだ。
”出川イングリッシュ”と呼ばれる独特の言い回しで
お茶の間の笑いを誘う。
中学以下のレベルかも知れない。
けれど、抜群のコミュニュケーション能力と行動力で
時に煙たがられたり(おそらく差別的な対応もされていると想像する)笑われたりしても
前向きに現地に溶け込もうとする姿勢は、
見ていて共感を通り越し、感動さえする。
「ヒューマン&ヒューマン」(人間同士じゃないか)
とTVの中で出川氏がよく使う言葉。
笑ってしまうが
本当だなぁ。と思う。
出川氏のすごい所は、アウェイに飛び込んで
切り拓く。
私は海外旅行、国内旅行、日帰りで観光で訪れた場所でさえも
現地に足を踏み入れるのは
ワクワクと同時に少しばかりの緊張感があり、ドキドキする。
それでも現地の人とコミニュケーションを取りたい。
これだけスマホの中の情報が溢れんばかりにあっても
現地のホテルや店の人と話すのは、観光の醍醐味だろう。
あなたにも幾つかの思い出があるだろう。
「あそこのビーチは綺麗で静かですよ」
「この魚は焼いて食べるのが美味しい」
自分から声をかけたり、声をかけられたり。
現地ならではの情報をいただくだけでなく
一瞬でも仲良くなる。一期一会の楽しさがある。
先日、地元の電車に乗った時、
車内の座席に、私の一つ開けた隣に30代くらいの外国人男性が座っていた。
発車して少し経って
その外国人は、何やら辺りをキョロキョロしはじめた。スマホを見ながら顔は不安そう。
私は英語は全く喋れない。
その外国人に
「どうした?」と横から声をかけた。
日本語でいきなりおばさんが声をかけてきて
少し驚いた様子だったが
自分の持っていたスマホを私にかざした。
ふむふむ。
英語で書かれた路線図があり、目的の駅もわかった。
どうやら乗った電車が反対方向だったようだ。
目的の駅からどんどん距離が離れていく。
「ああ、これ逆だよ。
次の駅で反対側に乗って」
ジェスチャーを交えながら
日本語で話した。
相手の外国人男性は「!」と驚いた様子で
続いて
英語で「return」やら、なんちゃら、話していた。
OKと、事の次第を理解したようだ。
次の駅で向かい側の電車に乗るよう、私は人差し指で教え
お辞儀をした外国人
お互いにニコリと笑顔になり、ドアが開いて別れた。
この会話、全て私は日本語で、相手は英語だった。
無論、翻訳アプリなども使っていない。
この出来事を
帰宅した中学生の娘に話したら、笑われた。
「出川イングリッシュじゃん」
いやいや。私からイングリッシュは一つも発していない。
「ママって“おばちゃん”だねー
友達のお母さんって、皆おしとやかなのに。全然ちがう」
とも。
まあ、おしとやか、は、生まれながら備わっていない。
それにしても、我ながら
この図々しさ、は一体どこからやってくるのだろうか。
アウェイだったら借りてきたネコのようにもなりがちだが
ホームだったら何だってできそう。
そんな根拠のない自信もある。
人間同士、
国境や性別や年齢など関係ない。のだろうか。
それとも
やはり
お節介な
“おばちゃん”だから出来る事なのか?