人から好かれたいなら『名前を』呼ぶ。
これは相手が男だろうが女だろうが、子供だろうが年配だろうが
恋愛関係だろうが、仕事関係だろうが、家族だろうが。
全く関係ない。
いつでもどこでも誰にでも、あなたにでもできること、なのだ。
もっとお近づきになりたい人がいるのなら、ぜひ実践して欲しい。
昨日、実家帰省した際に
母が、週に3回来訪する年上のヘルパーのことを「おばちゃんが〜」と話しているのを聞いて、その言葉がひっかかり気になった。
「お母さん、“おばちゃん”って名前なんていうの?」
母は思い出しながらも「ええっと・・・なんだっけ。。」思い出せない。
最近物忘れが多くなってきた。
それも承知の上で質問した。が、思い出せない。
「お母さん、名前で呼んであげたほうがヘルパーさん、喜ぶよ。
冷蔵庫のメモの端にでもいいから名前を書いて覚えて(名前を)呼んであげたほうがいい」
出先での会話だったので、私が調べてメモに書いて冷蔵庫に貼ってあげたかったくらいだ。
メモに記載することも、名前を呼んでと私の願いも
叶わないかもしれないが、これだけは、と思っている。
というのも、私自身名前を呼んでもらえず、がっかりした経験があるからだ。
以前、片付けで訪問していたクライアントから
ずっと「おばちゃん」呼ばわりされていたことあった。
私の方が年上だったらさほど気にしないのだが、彼女は私より20以上年配。
2週に一回の訪問を3年近く。
顔を見合わせているのに「おばちゃん」。
現在はそのクライアントとは、契約は終了。
それが原因と言うわけではないが、どうしてもその呼び方が嫌だった。
当時、母のように物忘れがあるなどの“症状”はなかったはずだ。
だとするなら、ただの怠慢ではないか?
私には何度も会う人に対して名前を呼ばないことが、どうしても理解できないのだ。
そういう自分とて記憶力がものすごく悪い。
しかも人の顔と名前セットで覚えることが、かなり劣っている。
何度か会った人から「金内さん」と呼ばれたが、私は覚えてないと言うこともしょっちゅうで平謝りを繰り返す。
ある時そんなことを美容師さんに話したら
「人のこと、興味ないでしょう」
ああ、痛いところをつかれた。
全くその通りだ。人のことは興味がない。
私だって「おばちゃん」と呼ぶクライアントとそう変わらない。
けれど同じことをしていたら成長がない。
何のためにこうやってアウトプットもしているのだ?
先日、高校教師をしている弟と話した。
「たくさんいる生徒の名前を覚えるのには?」と質問した。
弟はうーーん、と宙を見ながら
何かに引っ掛けることよりも、誰かに似ている人を重ねることでもなく
「繰り返し(相手・生徒の)名前を呼ぶ」こと。と言った。
原始的ではあるが、納得した。これに尽きるだろう。
名前を呼んでくれる人には、間違いなく好意的な感情が芽生える。
当然顔を見て話すのだから効果は絶大だ。
先日会った保険の外交員の方から「奥様」ではなく「朋子さま」と呼ばれたときは
ビジネスの常套句であっても嬉しい。好きになったと言うのは笑い話になるが
彼のことを信用している。
私も仕事で、馴れ馴れしくない程度にさりげなく下の名前を呼んでいる。
クライアントに少しでも好かれたいからだ。
覚えが悪い、人に興味がない、私でもできるのだ。
繰り返すことで忘れないし、信頼関係も築ける。
目の前の相手をいかに喜ばせるか?
相手に欲するくらいなら、相手に興味を示す。
信頼関係を築きたいなら、名前を呼ぶ。
今からでもできること。