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2026.06.05『阿修羅のごとく』から読み解く【女の踵】の話

 

 

向田邦子著 『阿修羅のごとく』

 

 

「女の踵を見れば殿方とご無沙汰かどうかわかる」

 

 

四姉妹での会話の一幕だったと記憶している。

この四姉妹の母・藤のふじのことを遠巻きに言っている。

 

父は愛人(と連れ子)をかくまって養っている。

 

そんなことを娘たちは知ってか知らずしてか、

「これお母さんの踵みたい」

鏡開きで焼いた餅をネタに

カサカサの母の踵みたいだと大笑い。

笑い過ぎて差し歯に引っかかった餅で歯が取れてしまったり。

 

日常をカラリと描きつつも、向田作品ならではの鋭い視点にどきりとする。

 

 

 

 

この本を読んだのが約30年も前のこと。

女って怖いけれど、たくましい。

衝撃的な言葉だった。

 

 

それからと言うもの、

かかとを気にするようになった。

 

 

 

 

1 顔よりも踵

 

紫外線が日に日に気になるこの時期。

 

先日も化粧品カウンターで美容部員に

「日焼けしてますね。日焼け止め塗っていますか?」と聞かれ

いいかげんな返事をしたら

「ダメです!絶対に日焼け止め塗ってください」と怒られてしまった。

 

 

日焼け止めを塗る習慣もなく、

日焼けに対して少々ナメているところがあるかもしれない。

 

 

まだ日傘もサングラスも出していない。

これからボチボチ出すつもりだが

これらがバッグで1gでも荷物になるのが嫌なのだ。

 

 

それより、と踵のケアは毎日風呂上がりに保湿する習慣はある。

日焼けする顔よりも踵優先だったりもする。

 

 

 

 

2 女のたしなみ

 

殿方とご無沙汰かどうか、はさて置き。

 

 

踵と言うのは

ふとした瞬間に目につく場所である。

 

 

夏にはサンダルを履き、踵を出される方も多いかと思う。

 

 

私ごとだが

50代を過ぎたあたりからサンダルはめっきり履かなくなった。

もっぱらローヒールのパンプスばかりだ。

ライフスタイルの変化もあるが、

半分裸足のようなスタイル?で街を闊歩するのは

少々気恥ずかしくもある。

 

なぜなら

それこそ手入れがきちんとされていないから、だ。

ペディキュアも剥がれていたらダメだ。マメに塗り直す。

そもそも足(手も)の爪の形が悪い。

足メンテナンスに遠慮がちになるのは当然っちゃ、当然。

 

 

それはそうと

公共でのエスカレーターや、電車を待っている前の女性の踵を観察する。

踵もそうだが、足の爪に何も塗っていない方の多いこと。

これは、実はすっぴんで外を歩くよりも恥ずかしいのでは?と思ったりもする。

偉そうなことは言えないが。

 

「人に見せるためにサンダル履いているんじゃないわよ!」

 

と当然反論もあるだろう。

 

 

そう言う方には大変申し訳ないが

女としての「たしなみ」を忘れてはいけない。と思うのだ。

 

 

 

 

 

3 一番後回しにする場所

 

翻って向田邦子である。

 

本当に圧倒的な言葉の選び方・センス。

 

 

「踵」なんて

一番後回しで気にしなくても良さそうな部位だけれど、

そこをあえて女である私にグサリと突きつけるのだから。

 

 

女として終わってはいけない。

 

ここに女の本質が問われているのかもしれない。

 

 

顔もいいが、踵もね。

 

美容部員には、またまた怒られそうだが

個人的には日焼けした肌にサンダルを履くのが理想、だったりもする。