築20年の3LDK88平米のマンション。
この家に引っ越してきて20年経った。
当時2歳0歳だった子ども、その後弟と妹も生まれて子供が4人になった。
(現在22、20、16、12歳)
この家に夫、私、子供達、6人で住むのは不可能?
「家族が増えたら?」
「手狭になったから広い家に?」
「部屋数が少ないから?」
「引越す?」
と一瞬思ったが
引っ越さなかった。
片付けでなんとか出来ないか?と思案した。
すこし意地にもなったが
徹底的に
暮らしの「変える」「変えない」の線引きをした。
リビングダイニングは20年、風景があまり変わっていない。
子育て期間は20年以上変わらず。
上の子達が成長したら下の子達の成長が始まる。
常にちいさな子供たちがリビングにいる、という状態だ。
・リビング隣の和室にいつでも遊べるようにおもちゃを置いた。
・ダイニングチェストの一角は、子供のドリルや絵本を収納して「子供コーナー」を作った。
・テレビ台には、wiiやDSやswitchなど。ソフトもたくさんあった。
家の中のものの量が増えてくるのは当たり前だが
収納から溢れてきたら見直しをしてキープする様に努めた。
特に、リビングダイニングには「家族の空間」というこだわりがある。
疲れた体を休めるためにリビングではゆっくりくつろぎたい。
ダイニングテーブルでの家事や仕事や学習を集中したい。
食事をいつでも取れる様、テーブルの上はスタンバイしておきたい。
子供部屋はあったが、夫婦私たちの部屋はない。
だからこそ、リビングダイニングを「子供部屋化」になることは避けたかった。
どんなに狭くとも、忙しくとも、家族が増えようとも、だ。
狭いからこそ自分たちの空間だけは確保したかった。
子どもの成長ともに、子供部屋も変わる。
・夫婦の私物があった部屋を子供部屋に変えた。
・一部屋をスチールラックで間仕切りをして、二つのスペースにした。
・和室を末っ子の子供部屋に変えた。
子どもが成長することで「プライベート空間」を意識した。
学習に集中できる様に一人になれる空間を作る。
きょうだい家族の目から離れて一人になる時間を作る。
着替え、就寝、身だしなみ、など思春期対応にも気を配る。
常に子どもの私物がいつ移動してもいいように片付けをして身軽にした。
子どもが4人いても、無理無理にでも4つの空間を作った。
それだけ「一人になる空間」には力を注いだ。
そのため、空間だけでなく、子ども不在の時間は大人が使うなど
「時間」によって区切る工夫もした。
いずれ老いた夫婦が二人きりになって
この家に住み続けることは、おそらくないだろう。
広すぎる。
・掃除の体力がない。小さい庭だけれど芝生管理など
・家の広さに対して人間の荷物が少なくなる
・小さく暮らしたい
これからのことはわからない。
けれど私たち夫婦二人の意見は一致している。
それでも末っ子娘がまだ中学生なので、あと10年くらいはこの家に住むだろう。
その間、家を出た長男、これから次男、三男と続いて就職し家を離れる。はずだ。
その時に帰省する子どもたちが帰る家、スペースが必要だ。
部屋をいつでも使える様にしておく。
学用品などの過去のものは処分する。
老いた私でも掃除しやすいように物を少なくする。
帰ってきた子どもの寝る場所くらいは確保したいもの。
家というのは、狭いとか古いとか関係ない。
もしあるとするならば
いつでもくつろげる空間は人の力で変えられる、と信じている。
それには片付けが必要だということも忘れてはならない。