日曜日には片付けの手を休めて
ドラマ『北の国から』を。
今回ドラマ4話のレビュー。
本格的な寒い冬がやってきた。
初めての北海道の冬。
冒頭では純が「家の中が寒い」と訴えるも
五郎にむげもなく、かわされる。
東京にいる母に会いたい、純(と蛍)。
東京からきた弁護士・本多(宮本信子)から
令子が書いた「子供達に宛てた手紙が届いているか」
また「家族をやり直したい」母・令子の意思を伝えに北海道に来た。
矢継ぎ早に用件を伝える本多に
困惑しつつ、はっきりをものを言えない、五郎。
さらに下校中の子供達を待ち伏せして、
本多の宿泊しているホテルに来るように伝えたところ、1人で純がホテルを訪ねる。
・・・・・・・
本多「手紙、お父さん焼いちゃったんだって、ひどいわね。本当に。信じられない。
昨日あれから問い詰めたのよ。中畑さんに一緒に立ち会ってもらって。
お父さん焼いた事、白状したわ。中畑さんたちも呆れ果ててた。
昨日の手紙渡ったんでしょ?」
(純 うなずく)
(中略)
本多「純くんも小学4年生だから、もう自分の考えはしっかり持っているわね。
お父さんとお母さん、どっちが好き?」ねえ。
純「さぁ」
本多「それはちょっと無理かな。
それじゃあね、東京と北海道は?
純くんどっちで暮らしたい?
ん?
この部屋暖かいけれど、純くんのいる家、寒いんでしょう。
前に東京に一回帰りたくて帰りかけた事あったんだって?
どうしてやめちゃったの?」
・・・・・・・
本多の吸っていたタバコをじっと見つめる純。
何かを思い出す。
以前、自宅で母がタバコを吸っていたのを、初めて見た。
その様子はいつも見る母とは別人のようだった。
夜中、母は誰かと電話で話していてタバコを吸っていた。
純は灰が落ちる様子を注意したかったが、できない雰囲気、だった。
後日、絨毯に落ちた灰の焦げ跡を、五郎のせいにする令子だったが
純は知っていた。
本当は母のせい、と。
タバコの灰は、大人の都合の象徴だ。
純はいつも父が絨毯を焦がして怒られる事を知っている。
母にも「灰が落ちる」事を伝えたかったのに。
願い叶わず、母はその後、子供達を置いて家を出て行ってしまった。
本多がかけた母に繋がった電話で
何かを感じ取った純は受話器を受け取らず、ホテルを飛び出してしまう。
母さんのことは好きだけれど。だ。
離れた駐車場に停まっていた五郎の軽トラを見つけて
こけながら車に駆け寄る。
雪にまみれた純を車の中で抱きしめる。
五郎と純の最高のシーンだ。
思わず涙が出た。
2、3言葉を交わすものの、他に言葉はいらない。
純は感じ取った。
東京に戻っても、母はまた僕たちを捨てるはずだ。と(私には見えた)
うだつの上がらない父だが、信じた。
この地で生きていく。と。