
日曜日は片付けの手を休めて
今回、1995年スペシャル版『秘密』
蛍が駆け落ちをした。
相手はそれまで付き合っていた勇次(緒方直人)ではなく、病院で知り合った妻子持ちの医師。
純は勇次からの電話で、黒木医師の妻(大竹しのぶ)の訪問により、蛍の不倫と駆け落ちが発覚する。
根室の落石に車で8時間掛けて、五郎と純が蛍に会いに行く。
純が蛍の元へ。
優しく叱る純。
その後、3人で会う。
近くの食堂でとっくり2本テーブルに酔っ払った五郎。
「少し、太った?」かなり痩せたのに。。
「お相手の何ていったらいいか」純に「先生」とフォローされる。
「こいつ(純)が飛ばすものだから、、あっという間に着いちゃって」純に「8時間だぜ!」と言われる。
笑ってしまう。ダメ親父だなあ〜〜。
とはいえ「お前の味方だ」「しちまったことだ」と蛍を絶対に怒らない、優しい五郎。
蛍を送る時に、五郎は漁港の店で新巻鮭を買って「先生に」と蛍に持たせる。
じゃあ、と別れ、蛍の後ろ姿に向かって。
「蛍ー!! いつでも、富良野に、帰ってくるんだぞ!!」
振り向き、五郎たちの元へ駆け寄る蛍
「父さん、私一人の時、本当は毎日自分を責めているの。でも今はどうしようもない。ごめんなさい」
これまでの溜めていた思いが切れたかのように泣き崩れる蛍抱き抱える五郎。
それぞれに抱える「秘密」。
純は純の、正吉には正吉の、
五郎には、、シュウとの二人っきりでの温泉。
この回で登場する、小沼シュウ(宮沢りえ)
彼女もまた、人には言えない秘密を抱えている。
五郎はそんな彼女を詮索することもなく「知らない権利」を通す。
シュウは五郎を慕い、五郎は娘のようにシュウを可愛がる。
まるで親子のように。
シュウに温泉に誘われ、その気になって浮かれる五郎。
(以前蛍に断られた過去があったから、なおさら嬉しそう)
それにしても、宮澤りえの可愛い存在。
暗いトーンの画面が、一気にパァァ!と華やかになる。すんごいなあ。
蛍に接するようにシュウにも優しい五郎。
父親っていうのは、娘にはデレデレしちゃうもんなんだなあ。
純とは衝突があったが(今ではどっちが大人かわからんが)
我が家でも、3人の兄たちよりも末っ子の娘の可愛がり方が明らかに違う。
末っ子だから、ということだけではなさそう。
そして、今では中学生の娘に完全に「尻に敷かれて」いる。
ゴミ収集の臨時職員として働く、純。
ゴミを見て色々思うことがあるそうだ。
粗大ゴミを見て
「日本はどうなっているのかと思っちゃう」と。
粗大ゴミの収集場所。通称:山部山麓デパート。
純と正吉(今回黒木の息子たちとの喧嘩のシーンが最高)が
暮らしているモノのほとんどが、山部山麓デパートで拾って直したモノ。
生ゴミを拾って堆肥にする五郎。
粗大ゴミを拾って、壊れた物を直す純。
「捨てられるモノ」に対して
放っておけない。活かしたい。もったいない。
そんなメッセージがひしひしと伝わる。
シリーズ14話でも、
五郎が純のために捨てられた自転車を拾って直したシーンが印象的。
(当時は純は煙たがっていたが)五郎はその後疑いをかけた警察官にも喰ってかかる。
使い捨ての社会。
新しい物が良しとされる時代。
捨ててスッキリ?
当方、片付けの仕事をしているからこそ、感じる違和感。
30年後の今の社会に警告として残るとは、
当時は夢にも思わなかった。
新巻鮭がゴミ置き場に捨てられている。
純がじっと手にして見つめる。
最後のシーンは次に繋がるのだろうか。