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2024.11.28ごめんさっぱりわからない【星の王子さま】ブックレビュー

 

『星の王子さま』

サン=テグジュベリ

河野万里子 訳

新潮文庫

 

 

大、大、大ベストセラー。

本屋で見かけない時はない。

誰もが好き、であろう。

 

 

20歳の時に、一度読んだ。

けれど、正直

さっぱり何が言いたいのか?よくわからなかった。

 

 

そして30年の時を経て、

自分が大人になったから理解するかも?と思い、

再度トライしてみた。

断っておくが、最後まで根気強く読んだ。

だが、

やっぱり私には合わなかった。

合わなかった。ただそれだけだ。

 

 

ただ、これだけで終わってしまうと

「つまんない」・・・チーン。

これでいいのか?いや、いけない。

 

大ブーイング、だろう。

星の王子さまを書いた作者や星の王子さまファンにも

申し訳ないので、合わなかった理由となり、を言葉にしていく。

 

 

1 抽象的である

 

登場するのはバラだったり、

実際には喋らないものが王子さまと喋っている。

そこでもう頭の中はストップしてしまった。

字面は目で追っているが、頭は真っ白だ。

そう、間違いなく私に足りないのは。理解力はおろか、想像力だ。

会話が中心となっているが、会話自体も湾曲しているように感じる。

もっとストレートに言って/伝えてくれ。

そう思ってしまった。

 

 

 

2 ファンタジーの世界

 

どうも現実社会とはかけ離れた話ばかりで、

ふわふわ宙に浮いたような感覚だ。

挿絵も可愛い。が。

なんだか、電車の中で読んでいて、気恥ずかしい気持ちになる。

 

文中にあった『世の中のあるある』描写を映し出したもの、

箇所箇所で理解する部分、

特にわがままな人間に対してとか、自分の頭で考えない人とか、忙しいフリをする人とか。

自己啓発本のハシリ?とも捉えられるか。

ファンタジーに料理したことで、感情移入できなかった。

 

 

 

3 大切なものは目に見えない

 

そう、これだけは胸に刺さった。

有名な一文だ。

確かに。

大切なものは目に見えない

 

捻くれ者の意見だ。嫌われついでに言う。

「大切なものは目に入れようとしない」「見ようとしない」ではないか。

掴むのも離すのも自分だ。

 

 

とうとう終盤に来てしまった。

単なるディスっただけで、終わってしまったかもしれない。

レビューなど書かない方が良かったか?今でも悩んでいる。

 

 

最後に一つだけ

20歳の時読んで以来、

本棚にはずっとこの『星の王子さま』があった。

処分・捨てられなかった、のである。

当時リサイクルもまだ出回っていない頃だ。

本屋で買うと決め、定価で購入して、一応大事にしていた、つもりだ。

 

それから、結婚し、子供が産まれ、マンション購入と同時に大人部屋がなくなり、本棚も手放すタイミングで

この本も手放したと記憶している。

 

 

出会いもそうだが

人に相性があるように、本にも相性ってあると思う。

 

やはり私は

現実的で単純でシンプルなものに惹かれる。

再認識した一冊である。