秋も深まり、関東では黄金色の銀杏並木が目を奪う。
この週末は紅葉狩りなどにお出かけになる方も多いだろう。
街の景色を見上げる時、なんとなく、しんみりとする。
この時期に着る服、何にする?
紅葉狩りで
写真を撮る、おしゃれしたい、歩きやすい。
そんな考えで、ついカジュアル寄りになりそうだが、
私はトレンチコートをお勧めする。
真冬のように寒くもなく、日中はアウターがいらない時もある。
15℃〜20℃くらいの服装って案外悩む。
だから、ダウンのように綿の入っていない
大人が着てサマになる、定番 トレンチコートだ。
素材はギャバジン。コットンでも強度のあるもの。
膝丈まであるので“もろもろ”を隠してくれる。
季節の変わり目に、使い勝手がいい。
ただ
猫も杓子も。
定番すぎて街でカブる。これがいちばんの難点だ。
だから、就活生と、街の若い子達と、差別化する。
グリーンレーベルのもの、
1万ちょっとのセール品だ。
3年前くらいに購入した。
生地にハリがあるので、たるんだ肉体をうまくカバーしてくれる。
今風のゆったりしたコートは選ばず、
時代と逆行しているようだが
昔の映画女優をイメージし、あえてクラシカルなものを選んだ。
ワンピースのようにも着たかったのだ。
そのため、サイズは36、タイトなシルエットだ。
155㎝ 50kg 50歳。
「5並び」で、めでたい感じだが、残念ながら全くめでたくない。
そのまま服についているボタンを留めてかっちり着ない。
ボタンは内側と外側中心部分一つだけ留めて、
ウエストを閉める時はベルトホールに通さず、横に流し片蝶結び。
襟は後ろに少し抜き、
結ぶ時にブラウジング(腰でたわませる)して上半身にゆとりを持たせる。
上に持ち上げ気味に着る。裾の位置が上がる。
膝丈で155センチの私にはちょうどいい。
かっちりしたものを、とことん崩すこと。
バッグ
rope picnic
スカーフ
manipuri
ブーツ
LE TALON
どれも半年〜1年以上前に購入したもの。
黒、革(or合皮)、チェーン柄。
大人だからこそ、落ち着いたものが似合う。
とことんエレガント志向。
合わせるものは、ナイロンリュックやスニーカーでもいいのだが
今回シンプルなリブニットとデニムの組み合わせ、なので
すこし綺麗めに寄せる。
この世に生を受けてから50年間、毎日衣類を身につけているが
ファッションに大事なものってなんだろう?といつも思う。
値段でもなく、流行でもなく、ましてや人からの賞賛でもない。
では何か?
人間があらわになる、
姿勢、表情、気合い、と思うのだ。
姿勢が良くなければ
表情が曇っていたら
服に「着られて」いるだけだったら、、
いい服も全て台無しになると思う。
50歳になると残酷だが
如実に生き様が
姿勢や表情や覇気が姿形/体型になって現れてくる。
だから、
毎日着る服を「ちゃんと選ぶ」「ちゃんと着る」
これだけでも自分を労わりたくなるし、
これまで培ってきた経験が顔つきにあらわれる。
見た目は20代のフレッシュさはなくなったが
気合いは当時の私とは比べものにならないほどパワーがある。
オバハンの気合いは凄まじい。
だから皆から怖がられるのだ。しょうがない。