『民藝とは、古い道具や日常品、地方で作られたものだけを指すのではない。市井に暮らす人々や地域の職人が作り、彼らが日常で用いる品々、さらにそこに美がある物を民藝と呼ぶのである』
カタログ:
民藝 MINGEI 美は暮らしのなかにある(71ページ)
より引用。
使えればただそれだけでいい。という考え方ではなく
美しさや触れる相手に対するリスペクトが無ければ暮らしの品は成り立たない。
衣食住の民芸品を余す所なく展示。
一見素朴、目立つような存在ではないが、
使いやすさ、美しさを追求したそれらは
現代の我々の暮らしにスッと取り入れられそうな品々ばかり。
映像展示の
大分県の小鹿田焼(おんたやき)の坂本浩二さんのインタビューでは
「器は食器棚の一番前の身近なところに置いて、お客様用ではなく、ご自身の普段使いにして欲しい」
とのメッセージが印象的。
人のためにあり、自分のためにある、民藝。
一つのコミュニュケーションではなかろうか。
世田谷美術館6/30まで開催