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2025.04.11飼えないペットを【飼いたい】その時母は。

 

 

「ワンちゃん飼いたい!」

 

今から5年ほど前。

当時小学2.3年生だった娘が私に言った。

 

どうやら娘の友人宅の柴犬と触れ合って触発されたらしい。

 

少し悩み

「うーん。。ごめんね、ウチでは飼えないかな」

と答えた。

 

そりゃ娘の希望も叶えてあげたいが

なんせ、ウチは6人家族。

狭いマンションに肩よせ合って暮らしている。

 

ペットを飼う金銭的余裕も精神的余裕も、ない。

他にも色々言い訳をしたいところだが、

飼えないものは飼えない。

 

 

 

1   娘の熱意と母の言い訳

 

一過性のもの、と思っていたが、

そうではなかった。

 

道ゆくワンちゃんを見ては「可愛い〜」

友人宅のワンちゃんを触っては「可愛かった!」

そう話す娘の顔はウットリしている。

娘の飼いたい熱は、なかなか治らなかった。

 

 

自分が小学生の頃に猫を飼っていたので、

可愛いだけでは務まらない事くらいはわかっていた。

エサ、抜けた毛の掃除、トイレの交換、などなど。

当時は主に専業主婦の母がしていた。

 

誰が世話するの?」

 

どこの家庭からでも聞こえてきそうな、

母の嘆きとため息がこちらまで届く。

 

子どもが学校に行っている間だって、私も仕事だ。

家をそうそう開けることもできない。

 

娘よ、申し訳ないが

家の暮らしの中心は人間だ。

 

 

 

2   代替え案の提供

 

バッサリ切り捨てる事が嫌いだ。

出来るだけ、

なんとか「寄せる」事は出来ないものかと

思案した。

 

犬も猫も好き。な娘に。

近所のネコカフェに連れて行く事にした。

娘と私のスケジュールが空いた日に

2.3時間、ネコたちと触れ合う時間を作った。

 

 

ネコも性格は色々だ。

大人しくしているネコばかりではない。

引っかかれたり。噛みつかれそうになったり。

娘もそれなりに学習した。

 

 

動物園や水族館にもよく行った。

 

 

他には

娘と歩いている時、たまたま道で会った、

犬を散歩しているママ友を見つけては

「わ!〇〇さん、久しぶり。

ワンちゃん可愛い!触っても大丈夫?」

と近づいて娘と一緒に触らせてもらう。

 

実は私は、幼少期に犬に追いかけられて以来

トラウマになっていたが、

仕事で訪問するクライアント宅でも、

犬を飼っている方もいるので、少しは慣れている。

そして、娘のために少しだけ頑張った。

 

最初は怖々していた娘も(私も)、

フカフカの毛並みを触っているうちに慣れてきて嬉しそうだった。

 

 

 

 

3   離れた距離から見る

 

今朝の出勤の際、

ワンちゃんを散歩している知り合いに会った。

何度か道で会う、そのクリクリおメメの愛くるしい犬。

「可愛い〜」いとも簡単に顔が崩れ、

ワンちゃんの頭を撫でた。

 

娘が居なくても

自分から触りに行くほど、抵抗は薄らいでいる。

 

そして、その可愛いワンちゃんを撫でただけで

午前中は元気になり、乗り切れた。

ペットの力ってすごい。

 

 

現在の娘。

興味の対象が

動物から、漫画やアニメに完全に移行した。

 

とは言っても

道端ですれ違う散歩中の犬を見ては

「見て、あのワンちゃんじーっと私の事見てた。可愛い」

とやはり、犬好きは相も変わらず。

 

 

大人になって、自立してから飼っても遅くはない。

その時は本当に好きにやればよい。

 

 

現在では、

習い事のスイミングのテストで級が上がったら

ご褒美に漫画本一冊買ってあげることで

その場を凌いでいるのが精一杯だ。