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2024.09.06家事の効率を追求しすぎると【失うこと】5選

 

風呂に入っている合間の三男の部屋の掃除機をかけていたら、

机上に宿題が広げられており、思わず宿題の中身を見る。

書きかけの作文を少し読み、

何を考え、何を思うか?

「ふーん、意外としっかりしておるな」

 

高校一年生男子、普段は挨拶程度の会話しかないけれど、

これ、部屋をロボット掃除機がかけていたら、こんな「チャンス」はなかった。

現在、掃除機をかける日常の楽しみの一つになっている。

 

 

家事を効率化すること

 

タイパ(タイムパフォーマンス)だ、コスパ(コストパフォーマンス)だ、

と言われて久しく。

無駄を省いて自分時間に充てる。素晴らしい、が。

過ぎたるは及ばざるが如し。

「効率を追求しすぎる」と逆に非効率だったり、効率のメリットを失うこともある。

 

 

【1 隅々まで磨けない】

目の敵にするわけではないが、

ロボット掃除機、どこまであなたのお宅を綺麗にしてくれるか?

壁は?窓は?鏡は?カウンターは?照明の埃は?

まだまだ「頼ること」は出来まい。

雑巾一枚、片手でさっと拭いたほうが、早く仕上げることができるかもしれない。

 

【2 時間がかかる】

食洗機が我が家にもあるが、大量の食器は不向きで尚且つ時間がかかる。

洗う〜乾燥まで大体2時間ほど。

待たなくていいのだが、なんとなく「待って」しまう。

しかも予洗いするという「余計な手間」までかかる。

よく「気がついたら終わっているから助かる」と言っている人もいるが

食後早く食器を片付けたい、せっかちな人間には不向きなようだ。

だから15年以上たったの一回しか使っていない。

 

【3 コストがかかる】

例えば洗剤

場所別、汚れのポイント用途別、固形や液体や泡タイプ、使う人によって使い分ける、などもあるだろうか。

「時短で一発で汚れが落ちる」そんな文句に惑わされていないだろうか?

衣類や部屋の中を綺麗にするための洗剤だが、こだわりすぎると洗剤の種類が多くなり、収納から溢れ出す。洗剤を買うコスト以外にも、それを収めているスペースにもコストはかかっていることを忘れずに。

 

【4 家族とのギクシャク発生】

家具などを最小限にする「ミニマムな暮らし」に憧れる人も多いだろう。

こんなことはないだろうか?

SNSなどで傾倒し、自宅にある色々なものを捨て出す。

家事の効率のため、と最初は意気込むが、

次第に家族のものまで「勝手に」捨てるから

コミュニュケーション不足で家族との仲は悪くなる。

捨てることに恐怖を覚えた家族はものが捨てられなくなる。

家族/人間はモノでも機械でも、無い。

独りよがりになっていないだろうか。

 

【5 美しさの損失】

ズバリ、「パサパサ」してくる。

潤いがなくなる、と言ってもいい。

色々な方のお宅に伺ってわかったことだが、

たとえ、ものが多くても、その人らしさが溢れたお宅というある。

それは他人からは理解し難いかもしれないが、

民藝をはじめ調度品、旅で見つけたお土産の類、の数々が所狭しと、丁寧に並べられていたり、

それらを買ったいきさつや旅の思い出話など「会話」もまた弾む。

その人らしさが美しさに直結すると言ってもいいだろう。

 

 

無駄を省くことだけが「目的」になっていないだろうか。

なんのために家事を、片付けを、しているのか。

 

無駄こそ「贅沢」で「愛すべき」ものである。