昨年末、
春から就職する長男(21歳)のために
オーダースーツ店に親子3人で出向いた。
これまでの長男のスーツはたったの1着だけ。
大学の入学式前に、オーダーでは無い
いわゆる「吊るしたスーツ」を買った。
成人式にも、就活にも、会社説明会にもそのスーツを着ていた。
よく4年間一着で過ごした、とも思ったが
なんとかなるものだ。
これから就職して毎日着るスーツ。
2着とシャツを5着購入した。
ネクタイはスーツが出来上がってからまた選ぶつもりだ。
オーダーともなると
生地をイチから選ぶ。
「新入社員だからあまり悪目立ちしないもの」
「今ある1着のスーツと生地がダブらないもの」
「品の良さが出るもの」を軸に
ストライブの入り方、色、素材感。
消去法で、これとこれは無し。と相談しながら
姿見を見ながら
といくつかの生地の中から最終的な判断を本人が選ぶ。
細いストライプが入ったグレーとスタンダードな紺の生地を選んだ。
その後はシャツの生地。
スーツの生地2着が決まったので、それに合わせるように
シャツの生地を選ぶ。
速乾性や滑らかさアイロンいらずなどの素材もあるが、主に色でチョイスした。
ブルー3つと、ストライプの入った白1つと、薄いベージュ1つのシャツ生地を選んだ。
その後息子はお店の担当者に採寸をしてもらい
その間
私たち夫婦は店内の椅子に腰掛け
スーツの裏地とボタンのサンプルを候補としていくつか選んだ。
息子は採寸している間
担当の方と何やら話している。
スーツにネームを入れるかどうか。
本人は少し悩んでいたようだが
担当者が「もし会社の飲み会などでジャケットを脱いだ時
他の方のジャケットと間違わないように、ネームは入っていた方がいいですね」とさりげなくアドバイスをもらい、納得してそのようにしていた。
私たち夫婦二人が試着室に呼ばれ、
息子のスーツの型の見本を見せてくれた。
「イギリス型」と「イタリア型」というのがある。
一見スーツはスーツだろうかと思ったが、これが着てみると違う。
立体的なシルエットの「イタリア型」を選んだ。
襟の形を店員に聞きネクタイ有無でも問題ない、潰しがきく「ワイド」を選んだ。
スーツの裏地とボタンは本人の好みに合わせた。
紺地に深い赤を選んだが、意外といいんじゃ無いかと納得した。
ボタンは案外目につくところという話に店員と意気投合した。
最後にシャツのボタン。
考えることが面倒になったのか全て白を選んだ。
これで1ヶ月後の出来上がりを待つだけだ。
ここまでダラダラと時系列に書いた記事を
読んでいただいたことに感謝する。
さんざんと、いくつもの「選ぶ」作業を繰り返した。
選ぶことは、楽しくもあり、悩ましくもある。
そんな時に
たくさんある中から
自分の納得したものを選ぶ作業をスムーズにする方法
・消去法で少ない候補の中から選ぶ
・プロの意見を取り入れる。相談する。
・ライフスタイルにあった無理のない選択をする。
私の夫はかつて息子と同じように
父親(舅)にスーツをオーダーしてもらったそうだが
なぜかモスグリーンのスーツを作ったそうだ。
新入社員なのに?!
「誰も止めてくれなかった」と今では笑い話である。
そんな教訓を活かしながらのスーツ選びだった。
いよいよ旅立ちの時までのひと時を、いつもと同じように過ごしている。