あなたにとっての旅の醍醐味は?
旅から帰宅。
思い出を回想しながら、この記事を執筆。
観光名所も、美味いもんも、ホテル旅館も、いいが
何より思い出に残るのは、旅先での出会いだと思う。
一瞬一瞬での、ほんの些細な出会いだが
後々になり
「あの時のあの人」胸に残る。
旅は日常の延長だ。
普段からの何気ない行動が、旅先でも
素敵な出会いをもたらしてくれる。
コンビニだろうが、スーパーだろうが、土産店だろうが、
何処でも良い。
買い物をする。
会計をレジで済ませ、店員にお礼を。
大抵は「ありがとうございました」と言うもんだが、こちらも「ありがとうございます」と同じトーンで挨拶をする。
以前はお釣りをもらう時「すみません」と言っていたが、
「すみません」より「ありがとう」だろう。
何も悪い事をしていない。
「すみません」は何となく卑下する様な気がして
なるべく使いたくない。
先方もこちらも、本気の「ありがとう」ではなく
社交辞令だっていい。
たかが「形式」だろうが
言葉が違うだけで、後味が違う。
仕事で、街歩きで、観光で。
道や場所に迷う。
Googleマップで、目的地と現在地を把握し歩く。
それでも迷う時がある。
そんな時、交番が近くにあればラッキーだが、
そう上手く行かない。通りすがりの人や近くの店に入り
道や場所を聞く。
大抵の人はわからなくてもきちんと答えてくれる。
それでも迷う時もある。
めげずに何度もトライ。
笑顔で聞くと相手の反応が良い。
時間も迫って内心焦りもあるが、
「聞く姿勢」と
例えハズれでも「感謝」はキープしたいと思っている。
若い頃とは違うのは
聞く時に、聞きやすそうな人を見る目も養われてきた。
自分も道を聞かれる事もよくあるので、お互いさまの精神でいる。
これも一つの出会いだ。
仕事だけでなく、家庭でも、旅先でも。
いつでも自然に振る舞いたい。
オンとオフ。晴れとケ。日常と非日常。
メリハリがあるからこその、緊張感やリラックスを楽しむ事を前提に。
独身の時、家族旅行でドライブした時の事だ。
タイヤが溝にハマり、動かなくなった。
私達で後ろから車を押したりしたが、動かない。
JAFを呼ぶ?諦めかけたその時、
通りかがった一台の車の中から、
若い男子2人が風のように現れ
何も言わず、私たちの車の後部を押してくれた。
彼らのおかげで車体は持ち上がり
車は動き、事なきを得た。
ほんの一瞬の事。
お礼にもならないが、
せめてもの感謝の気持ちを、幾らかの紙幣で表すしかなかった。彼らは何度も謙遜し拒んだ。
母が、ギュッと彼らの手に無理矢理ねじ込んだ。
かれこれ30年以上も前の話。
あの時の感謝は筆舌に尽くしがたい。
いまだに鮮明に覚えている。
きっと彼らは
頭で思うより体が勝手に動いた。
相手が誰かなど関係がない。と言った様子だった、
見返りも求めず。自らの信念だろう。
自分の人生に影響を与えた
日常であり、非日常の出来事だ。