電車のホームで、
いつものようにスマホから音楽をかける。
不意打ちにイヤホンから
平井堅の
『桔梗が丘』が流れた。
歌詞をじっくりと聞く。
「冷たい雨が〜」のフレーズに思わず涙が溢れ出す。
心が締め付けられるよう。
電車が来る。
頬を伝った涙を拭かなければ。
早速この歌の歌詞を紹介したい。
「ただいま」の声が小さい時は
心配で仕方が無いんだけど
丸くなった背中に 手をあてて
出来るだけ優しい声で言おう 「おかえり」
あなたが何かに傷ついた時
代わってあげられない歯がゆさは
それを乗り越えた時の笑顔を
見つめた時に 私の誇りになるから
夢中なものは変わるけれど
夢中になる気持ちは変わらないで
その瞳に映るもの全てに 寄り添う事は出来ないけれど
冷たい雨が 頬切る風が あなたの心を砕くかもしれない
負けないように 取り戻せるように ここだけはあたためておこう
鍵をかけたドア越しにこぼれる
あなたの泣き声を ただ聞いていた
忘れないで何かに勝つ時は
負ける人の涙がある事を いつでも
正直言うと私だって
胸を張れるような大人じゃなくて
声を上げて 苛立ちをぶつける 夜もあった本当にごめんね
いつかあなたが 扉を開けて 自分の空を翔く日が来ても
羽根を休める場所になるため ここだけはあたためていよう
冷たい雨が 頬切る風が あなたの心を砕くかもしれない
負けないように 取り戻せるように ここだけはあたためておこう
ここだけはあたためておこう
・・・・・・・
作詞/作曲 平井堅
2013年10月23日 配信限定シングルとして発売
・・・・・・・
4月から、親元を離れて暮らす子ども。
あなたのお宅もそうだろうか?
いよいよタイムリミットがかかる。
心配や後悔や感謝の気持ちがごちゃごちゃになって
現在、情緒不安定になっている。
巣立ちの歌、である。
優しい。とても優しい。
ちょうどこの歌と自分の気持ちが交差し、涙腺崩壊。
また平井堅の包み込むようなウィスパーボイスに
さらに心を揺さぶられる。
何度聞いても良い歌だ。
なんだろう、母親っていうのは
「心配する」いきもの、なのかもしれない。
失敗は経験だ。なんて子どもに偉そうに言っている私だが
その反面、子どもにはなるべく不憫(ふびん)な思いをさせたくない。
と思っているフシがある。
そしてまた「後悔する」いきもの、であることは間違いない。
ああ、もっと調理を教えておけばよかった。
もっとたくさん話しておけばよかったか。
あの時、怒らなければ子育ても。。。とかとか。
だったら、そのために一つでも改善の努力をしたのか?と問われたら自信がない。
自分自身も巣立ちの時はそうだったかもしれない。
当時実家を離れる時の、母親の少し寂しそうな顔がいまだに脳裏に焼き付いている。
関係性は変わらないが、やはり寂しい。
親なんて歳を取っても、いつまで経っても未熟、なのだ。
めぐり巡って親子同じことを繰り返すのだろうか。
さあ、同士よ。
一緒に涙しようではないか。
おもいっきり。
涙の後は笑顔が待っている。