「まだ使える」から、とっておく?
お客さま宅にて、
お嬢さんの部屋にお父さん(ご主人)の趣味の物が溢れて、収集がつかなくなり、ご依頼を受けたことがあります。
ご主人にも立ち会っていただき、ご主人のモノ、一つ一つ確認しました。
最終的にご主人のモノを全て別部屋に移動する&捨てる、という選択肢は、取りませんでした。
ですが
「本当にこれいる?」と要確認のものは地道にヒアリング。
大きな組み立て式ラックがスペースを占領していて、お嬢さんの部屋を作りたくてもつくれない状況に。
ご主人に聞くと、大型のラックを「まだ、これ使えるから」「〇〇メーカーの物だから丈夫だから」と。
どうしても「捨てること」「処分」に対して罪悪感がある、ご主人。
話し合いの末、
なんとか捨てないで、ラックを解体して端のスペースに置くことには成功しました。
捨てられなければ、「違う方法」を。
この時は大きなラックを小さくする、部屋の端のデッドスペースに置く、ことでスペースを確保。
もちろんご主人に相談し、納得していただいた背景があります。
さて、お嬢さんのお部屋が完成。
出窓にはお嬢さんのお気に入りのぬいぐるみを置き、コスメコーナーにはいつでも選ぶ楽しみがあります。
そしていつでも机から着替えのための移動ができるようになったスペースには、
なんと、ご主人がバイオリンを弾くためのスペースにもなったのです。
とても仲の良いご家族。
お父さんが思春期の娘の部屋に入って楽器を弾くことはそれもまたいい。とのこと。
とても喜んでいる様子でもありました。(ご主人、あんなにラックを解体することを躊躇していたのに片付いたお部屋で「嬉しそう」とご報告いただきました)
親子のコミュニケーションも増えそうですね。
単に「娘の部屋を作ること」 だけがゴール、ではないのです。
問題はその後。どうやって関係性を築けるか。
まだとっておく?
捨てられず困っているのなら、方法を変えてみて。