昨日、3時過ぎに仕事から帰宅した時のことだ。
帰りを待っていたかのように
いつもは家に居ないが
たまたま在宅していた次男(20歳)が不安そうに、私にポツリポツリと話し始めた。
「なんか、、昼過ぎに保険庁ってところから電話がかかってきて
自分の“保険証を使って、勝手に〇〇県△△市で薬を大量に購入された”と連絡あって」
続いて
「俺の名前も、パパの名前も、前の住所も、
相手は知っていて、個人情報が悪用されるんじゃないかって怖くなった」
さらに、“また4時に電話する”とも言っていた。とのこと。
これ、詐欺じゃ?と直感したが
慌てている次男を見て、思わず自分も気持ちがざわつき巻き込まれそうになる。
心配なのは、クレジットカード番号など聞かれていないか?それだけだ。
幸い次男はカードは持っていない。
金品を要求するような手続きもしていないようだ。
とりあえず第三者に確認だ。
けれどどこに確認したら?
警察はハードルが高い。
“保険証不正使用”“ 居住地”をネットで検索した。
警察に、市町村に、といろいろあって、すこし迷う。
保険証だから、と、まず本当に保険証が使われているのかどうかを調べたく
「市の国民健康保険担当課 問い合わせ」に電話した。
すぐに電話には出てくれたが、交換手が「少々お待ちください」と言って
保留音を8分くらい聞くことになってしまった。
流石に痺れを切らしてこちらから電話を切った。
さあ、次は、、少々混乱しながら
市の消費生活センターに電話した。
「ええっと、、、こちらでいいのかわからないんですけれど、、、」
次男から聞いた出来事を大まかに話した。
担当者は「これは詐欺です」とはっきり言った。
予感的中、少し安堵した。
次男が体験した話はこうだ。
昼過ぎに、家の固定電話が鳴った。
電話に出た際、
音声ガイダンスで
“重要なお知らせがあります。お聞きになる方は1を押してください”
とアナウンスがあった。
1を押した。そうしたら、担当者と名乗る犯人に繋がった。
「あなたの保険証が不正に〇〇県△△市で別の人間が使って薬を大量に購入しているようです」
と煽った。
前途したが、本人、父の名前、前の住所を相手が知っていたので
すっかり信じてしまったようだ。
それから、年齢を聞かれ「20歳」と答えた。
それ以外要求するようなことや何か聞かれたか?それはなかった。
私の推測だが、20歳で実家暮らしでは「金がない」判断したのだろう。
たしかにその通りだ。
犯人はもう一回電話する、と言っていたが、
その頃は私が消費センターで通話中だったのでどうだったかはわからない。
それから連絡はない。
消費センターの担当者は、とても丁寧に教えてくれた。
電話して良かった。助かった。
担当者曰く
詐欺の手口は最近増えてきていて、その手口は何通りにもあって複雑化してきているそうだ。
ニュースでも連日見ているし、
実際にも高齢の知り合いの何人か
「こんなにしっかりしている人が?!」という人までも詐欺の被害に遭っている。
「自分は大丈夫」なんて過信だ。
まさに他人事ではない。
水際で食い止められて良かったことを思い起こしながら
本気で固定電話を止めることを決意した。
家族皆、すでに携帯を持っているし、
家の電話なんて99%がどうでもいいものばかり。
固定電話だけに限ったことではないだろうが。
もしや詐欺か?と疑う気持ちと
すぐに対処しようとぜず
第三者に真実かどうか確認する。
アンテナも張りたい。
・音声ガイダンスでの案内
・「保険庁」とあたかもそれっぽく装う
・情報を握っていることで不安を煽ってくる
・もう一度連絡することで「最後の通知」ということで焦らせる
・個人情報も大事だが、本当に危険なのは金品を搾取されること
冷静になれば「おかしくね?」と思う。
今回、消費センターに連絡したが、
本来は、迷わず一番に警察に連絡がいいだろう。
犯人のペースに飲まれないよう、
第三者に冷静に話して、一旦は心を落ち着かせることの重要さを学んだ。