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2025.10.07恥じらいはどこへ【生理用品】の取り扱い

 

 

私が古いのか。世間が進んでいるのか。

 

 

いつも買い物をするスーパーで、生理用品(ナプキン)を購入した。

 

 

生理用品をカゴに入れる時は

他の商品をふんわりと乗せてカモフラージュし、

さりげなく生理用品を見せないように工夫する。

 

会計する時は

いつもはセルフレジで持参のエコバッグに入れる。

 

 

その日は、たまたま、が重なった。

 

 

 

 

1 レジの人と目が合った

 

セルフレジに行く途中に、レジ係の同世代の思しき女性。

 

そこにあるレジに並んでいる人はおろか、会計している客もおらず、

暇そうにしている、レジ係の女性と目が合った。

 

当のレジ係が男性だったら避けていただろう。

 

 

 

いつもは、扱い慣れたセルフレジまで歩いていくのだが、

何だかその日は、カゴを持って行くのが億劫になり、

吸い寄せられるようにレジ係の人にカゴを「お願いします」と差し出した。

 

 

 

 

2 紙袋がない

 

一つづつ、商品をスキャンした後、カゴを移動し、会計は機械で清算する。

実はその時から、レジ係の対応にモヤっとしていた。

 

生理用品を購入したのに、紙袋が付いてこない。

 

え?紙袋つけるの、忘れている?

 

 

もうかれこれ20年以上、週に3回は行っているスーパーだ。

セルフレジになる前からずっと利用している。

 

 

当時から生理用品に紙袋をつけるのは、常識的な「通例」だと認識している

実際そのスーパーでは、これまで生理用品を購入したら必ず紙袋がついてきていた。

 

 

最近は、毎度のセルフレジの利用で

エコバッグが主体だったので、当然紙袋の存在は必要なかった。

 

しかもその日は、たまたまエコバッグを持参していなかった。

前から分かっていたことで、レジ袋を購入したのだが

半透明の白いビニール袋から、生理用品が透けて見えるのはどうも落ち着かない。

 

 

 

 

3 え?お金かかるの?

 

往生際の悪い私である。

 

会計が終わったカゴを持ってレジ係の女性に

「すみません、生理用品があるので紙袋とかあります?」

と聞いた。

 

 

 

彼女は少しうろたえたような様子で、答えた。

無いです

 

ええ?無いですと?!

 

「生理用品があるので、どうしたらいいですかね?」

しつこく食い下がる。

 

 

 

困ったような表情を浮かべ、レジ係の女性は

ラミネートしたマニュアルをじっと見つめて、

おもむろにチェッカー台下から、灰色のレジ袋を取り出し

 

「これでいいですか?」と聞くので

「ええ」と答えた。

 

「三円になります」

 

はあ?

お金取るのかい!

 

 

 

三円が惜しいのもあったが、

 

何よりも

彼女のような同世代の女性が、私と同じ気持ちではなかったことに落胆した

 

生理用品を購入する、ある種の恥ずかしさ。は

同じ昭和を生きた女心を持ち合わせていないのか。

それとも思考停止?

どこからともなく怒りが湧いた。

 

 

例えば、令和を生きる若い子だったら少しは理解する。

「生理の授業」なるものも、男子学生が受ける時代だ。

堂々と生理休暇をとれる企業だってある。

 

 

生理の概念が、

社会の価値観が変わりつつある。

それも理解しているつもりだ。

 

 

それはそれで。

やはり自分にとって、生理は「恥じらいのある」もの、なのだ。

長く築き上げた価値観を壊せないのも事実。

 

 

「じゃ、いいです」

レジ係の女性に、食ってかかった勢いはどこへ?

しかしながらフツフツとまだ煮え切っていない。

灰色の袋を買うと“負ける”気がした。

 

そして、むき出しの生理用品をレジ袋に入れた。

 

 

半透明のレジ袋を腕にかけ、

レジ係の視線を背中で感じつつ、急足で自宅へ向かった。

 

 

 

おばさんのくせにと、自意識過剰と言われようが、何と言われようが。

 

 

恥じらいを捨てたら女は終わり。

 

と言うのも、死にゆく価値観なのか。

恥じらいの基準も変わっているのだろう。

 

 

何だろう、この気持ち。

これって、わたしだけ?