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2025.07.16何が出るかな?【片付けエピソード】3話

 

片付けは単なる「後片付け」にあらず。

 

 

整理、片付けと言うと

 

片付けが苦手とする方は

厄介な“始末”のような事として

捉えがち。

 

一方で

 

片付けが好きな方は

片付いていく様が、また結果が出る事に

喜びを感じておられるだろう。

 

 

片付け、整理をしていると

片付いた、という結果も大事だが、

片付けの途中、

プロセスそのものにハプニングが詰まっている。

 

「何が出るかわからない」

 

片付けにはそんな魅力がある。

 

 

 

 

1   封筒にお金

 

ダイニング収納の片付けをしていると

封筒に入ったお札が出てくる時がある。

 

封筒の中身は持ち主のクライアントに確認していただく。

 

「ええっと何だっけ?」

「あ!お金だ」

「え??、、でも何でここに?」うーん。

 

どうやら当のご本人、覚えていないようで

何かしらの目的があって用意していたのだろうが

その用もきっと過去のもの。

 

臨時収入の嬉しいハプニングになる。

 

また小銭が至る所から発見され、

テーブルの上に集めたら

ランチに行けるような金額になる事はよくある。

 

 

宝探し感覚で片付けをしてみるのも楽しい。

 

 

 

 

2   入らない洋服

 

クローゼットの整理を始めると、

だいぶ前に購入した、古いワンピースやスカート、

リバイバルを待っている20年物のデニム(ジーンズ?ジーパン?)など

昔の洋服が出てくる。

 

 

「痩せたら着る」と言って

もう何年経っているだろう。

 

着てみよう。

ぐぬぬ。。

冷や汗と同時に気持ちに焦りが出る。

「⁈⁈」

ズボンがウエストどころかふくらはぎで止まってしまい

足が入らない。

くっっ。。

 

ひとりごとを言いながら、ファッションショーを試みるが

ついに太ももまで通す事が出来ず、不発に終わる。

 

 

加齢に抵抗できない諦めも、

苦々しく認めつつ

自分のファッションへのさらなる開拓へ

挑戦が始まるはずだ。

 

 

 

 

3   故人との思い出

 

押し入れを整理すると、

ダンボールやプラスティックケースの中から

アルバムや思い出の品が出てくる時がある。

 

自分も、いつかは迎える時が来るのだが

故人との思い出はつらい気持ちが炙り出される時がある。

 

 

以前伺った、クライアント宅での事。

押し入れに入っていた

長く開封していなかった箱を開けた。

 

箱の中にあったクライアント宛であろう、手紙を取り出し

 

「・・・・・」

 

覚悟を持っておられたが

箱を開けた途端、手紙を読んで感情が溢れた様子。

 

久しぶりに「再会」したの故人を思い出し、涙したクライアント。

 

しばらくじっと座ったまま思い出を回想し、

それから気持ちを切り替え、キリッとした表情になり、片付けを再開した。

 

整理は忘れかけた思い出したくない過去と向き合う。

と同時に

気持ちを切り替える作用もある。

 

 

 

涙あり、笑いあり、喜びあり。

 

ただ片付いてスッキリして「気持ちいい」だけでは

得られぬ経験を育む。

 

 

そんな人さまの人生の一幕を拝見し、

片付けって本当に奥深い。

と思うのだ。

 

 

ご家族、ご友人と一緒に気持ちを共有するもよし

お一人でしっかり・どっぷりと向き合うこともよし。

 

 

制御不能の

ハプニングを楽しみつつ、

片付けを進められてはいかがだろうか。