三男の制服のズボンのファスナーが壊れた。
勢いよくスライダーを引っ張ったのが原因だろう。
エレメント(ギザギザの歯の部分)からスライダーが外れて戻らない。
まだ一年しか経っていないと言うのに。
噛み合わせを直そうとするも、上手く噛み合わない。
まるで仲の悪い夫婦のようだ。
と、冗談はさておき。
ファスナーを自力でも直そうか
ネットで直せる方法を調べいくつか試してみたが、やはり、上手くいかない。
自分でファスナー手芸店でを購入し、ミシンかなんかで直す?
いやいや。やったことがない。というよりやりたくない。
しかも制服のズボンだから失敗したくない。
諦めて、お直しに出すことにした。
店員「ああー、これはファスナー自体を交換した方が良さそうですね」
私「そうですか」
店員「急ぎますか?」
私「いえ、兄のお古のズボンがあるので急ぎません」
店員「そうですか。10日ほどいただきます。では3000円とファスナー代330円で3300になります。」
前金で3300円支払った。
ファスナー代330円は安い。技術料として3000かかる。
もしかしたら自分でも出来たかも?と、一瞬セコい考えが頭をよぎるが
ここはプロにお任せした方が良さそうだ。
自分で直すのも限界。時間・技術がない。
衣類を捨てるのが忍びない。直したい。
お直ししてもう一度着たい服がある。
お直し文化を見直してみよう。
末っ子娘が春に中学生になるにあたって
中学制服のお古を知り合いからいただいた。
少し大きめのサイズだったので、
これは迷わずお直し屋に持っていくことにした。
ジャケットを着た娘と鏡を前に、店員と相談した。
店員「ああ、なるほど。確かに大きいですね」
続けて「袖の部分を何センチかあげて、あとは肩を詰めれば、ぐっとサイズ感はよくなりますよ」
と言うことだ。
単に裾や袖を上げればいいってものではない。
肩に余分な生地を詰める、か。
考えもしない視点である。
やはりプロに相談してよかった。
出来上がったジャケットは娘サイズになった。
ハイヒールは履かなくなった。
今は3センチヒールのパンプスがスタメンだ。
5センチは式典用に黒いパンプスがある。
以前7センチヒールのものを5センチに直してもらった。
7センチだとヒールが高すぎて、足が痛くなったからだ。
店員と相談の上、どこまでが足に負担がかからないか?靴として成り立つギリギリが5センチだった。それ以下の低いヒールにしてしまうとバランスが悪くなる。とのこと。
お直ししたパンプスは、歩きやすさが変わった。
いままでこんな高いヒールを履いていたことに、自分でも驚く。
たった2センチで、今のライフスタイルに寄せてくれる。
何年も前だが、親戚の葬儀があり、
急遽、喪服を着ることになった。
クローゼットから久しぶりの喪服を引っ張り出し、試しに着てみる。
「ん?ファスナーが閉まらない」
焦った。
ワンピースのファスナーが産後太ったせいで閉まらなくなっていた。
喪服をそこらの量販店で手っ取り早く買い替えることも考えた。が、
割と気に入ったデザインだったから買い替えたくはなかった。
お直し屋に持って行き、事情を説明し、お急ぎでお直ししてもらった。
ファスナーが閉まる、産後太りの体型にピッタリとくるデザインになった。
幸い、葬儀に間に合った。
三男の制服のズボンは、再び履けるようになった。
技術料イコール値段だけではない。
そこには
さまざまな意味での救済、心地よさ、お気に入りを持ち続ける意義、など。
お直しの文化は、まだまだ健在だろう。