
日曜日は
片付けの手を休めて
今回最終章。
中畑の妻、みずえ(清水まゆみ)が亡くなった。
癌療養中になんとか生前に娘すみえ(中島ひろ子)との結婚を間に合わせるために、
五郎たちが必死で新居を完成しようとする。
そんな中、
新吉(ガッツ石松)に勧められ、遺言の先生(杉浦直樹)を紹介してもらうことに。
レッスン代の代わりに「現場を手伝わせてほしい」と頼まれ新居作りの一員に。
一方、純は引き継いだ草太の牧場の多額の借金を返すために、羅臼で働いている。
そこで知り合った結(内田有紀)と急接近する。
人妻の結。訳ありだが、義父吾平/通称:トド(唐十郎)に実の娘のように可愛がれている。
先生、トド、五郎
3人の男たちが集結するシーンがある。
五郎が山下を手慣れない先生に「へたくそ!」と叱咤する。
五郎がトドに(純の恋人の父とは知らず)「ちょっとそこのおじさん手伝って」とこき使う。
が、しかし
「遺言」の先生と生徒の立場に戻り、羅臼で再会を果たすと、縮こまる五郎。
まるで「釣りバカ日誌」の、ハマちゃんとスーさんみたいだ。
ここでの話で
「手間返し」というもの。
金で解決しないで、自分の労働力で返していく。
五郎のできる限りの力を出し切る姿に胸を打たれる。
話の緩急のつけ方が、類を見ないほど秀逸。
ベテラン俳優の演技のすごさもさることながら、脚本や五郎の人柄がよく出ているシーンだ。
・・・最後のシーン・・・・・・
遺言
純、蛍、俺にはお前らに遺してやるものは何もない。
でも、お前らにはうまく言えんが、遺すべきものはもう遺した気がする。
金や品物は何も残せんが、遺すべきものは伝えた気がする。
正吉や結ちゃんにはお前らから伝えてくれ。
俺が死んだ後の麓郷は、どんなか。
きっと何にも変わらんのだろうな。
いつものように春、雪が溶け、夏、花が咲いて、畑に人が出る。
いつものように白井の親方が夜遅くまでトラクターを動かし、いつものように出面さんが働く。
きっと以前と同じなんだろう。
オオハンゴンソウの黄色の向こうに、雪子おばさんやすみえちゃんの家があって
もしもお前らがその周辺に拾ってきた家を建ててくれると嬉しい。拾ってきた町ができる。
アスファルトの屑を敷き詰めた広場で快や孫たちが遊んでたら嬉しい。
金なんて望むな。幸せだけを見ろ。
ここには何もないが自然だけはある。
自然はお前らを死なない程度には、充分毎年喰わしてくれる。
自然から頂戴しろ。
そして謙虚に、慎ましく生きろ。
それが父さんの、お前らへの遺言だ。
黒板五郎
・・・・・・・・
とうとう終わってしまった。
すでにロスになっている。
毎週レビューを書いてきたが、改めて
こんなにも心に響くドラマはかつてない。断言する。
純の借金返済の相手/年老いた三沢のおじいさんの見守りの行動も、
また「手間返し」なのだろう。
形には残さなくても、残る。
繋いでいく命がそこにあるから。