
先日定期テスト前に
自室のデスクの上を片付け始めた、中1娘。
それまでは、デスクの上に、ごちゃごちゃと“推しグッズ”が所狭しと並んでいた。

テスト前になり、急に気持ちを入れ替えたようだ。

見れば、たくさんあった推しグッズがたった「一体」だけ。
聞けば「一人の推しがいればいい」とのこと。
テスト前になると、急に片付け始める。
そんな光景は我が家だけではないはず。
片付けのプロの子、だからと言って、
常に部屋をきれいにしているわけではない。
ましてや
子ども部屋が散らかっているから親が片付ける?バカ言っちゃいけない。
子どもにはいくらでも好きなようにしてほしいと願っている。
たとえデスクの上が溢れていようが散らかっていようが、
母が毎日入る掃除機を動かせる床のスペースさえあればいいのだ。
完全なる親都合、でよし。

それとは別に
好きなものを好きなだけ溢れてもいいと思っている。
自分で判断し、自分で行動する。
片付けが日常的にできると、
自分にとっての優先順位が決まってくる。
デスクの上の溢れかえった「推しグッズ」も、たった一人に絞った。
テストのみならず、目の前の大事な一つに集中する。
デスクの上で、大事なものは何か?
集中する時間、励みになる推し、学習環境。

後のものは「その他大勢の推し」(って言うと娘に怒られるが)は
ギュッとまとめて離れた場所に置く。

ギュッとまとめたスペースは、それはそれで案外良い。
彼女にとっての「癒しスペース」にもなった。
優先順位を設けること。
これは私が毎日伝えているわけでも、指示しているわけでもない。
定期テストが終わり、娘のデスクを見たが
あの頃の「推しグッズ」モリモリ状態には戻っていない。
むしろこの状態をキープしたいとのこと。
「着地点」が見つかったようだ。

学習環境は常に一定がいい。
山積みの参考書や赤本やテキストが所狭しとデスク上にあっても、
本人がそれでいいのならそれがいい。
指一本もデスクに触ってはいけない。
というとかなり厳密だが、
丸めたティッシュ、飲み干したペットボトル、消しかす、くらいは、
気になったら捨ててもいいだろう。
それ以外は触らない。
本人を信頼し、さらに親子の関係を円満にしたいのなら、
覚悟を持って、出したい気持ちをグッと堪えて、
見ざる聞かざる言わざる。
不思議なことだが、
言えば言うほど頑なになり、
手放しで信じると自然に動くようになる。
4人の子育てでの自省を含めた私の考えだ。

テストの成績が悪いのはデスクの上が散らかっているせいだ。
そんなことを思っているようなら
お門違いも甚だしい。
親の勝手な思い込みで子どもを巻き込むべからず。
いい時もあれば悪い時もある。
結果だけに振り回され、本人の努力やプロセスをすっとばし
右往左往するのは今日で終わりにしようじゃないか。
親の心がけ一つで、子育てはいかようにも変われる。