
目覚ましが鳴る。
「あと5分」「あと10分」。。。
Zzzzz
朝、布団の沼から出られない。
二度寝してしまい、どこからともなく気付かされ、ハッとする。
時計を見て慌てて起き上がる。
誰しも一度はご経験があるかと思う。
特に、この時期あたりから
布団沼にまんまとハマってしまう。
あなたは寝坊した時、どんな行動を起こすだろうか?
着のみ着のまま、そこいらにある服を着て慌てて出発。
諦めて職場に連絡し、ゆっくりと身支度を始める。
「なんで起こしてくれないの!!」と親に当たり散らす。
どれかしら?

私は、三番の親に当たり散らす子だった。お恥ずかしい。。
朝起きれない自分が悪いのに、親に依存し、甘えていたのだ。
それも今や昔。
大人になって当たり散らす対象がいないのと、
親としていつまでもそんなことができるわけがない。
先日、休みの日に、一人でダイニングテーブルでPCに向かっていた。
その日の子供達は、それぞれ塾や習い事などの、外出の予定があった。
承知の上「子供達は勝手に起きてくるだろう」たかを括っていた。
目の前のPC作業が思いの外、捗りノってきた。
時に集中すると周囲が見えなくなる事がある。
気がつけばあっという間に時間が過ぎたららしい。

娘(中1)がダイニングに走ってやってきた。
「遅刻遅刻!」
その時にハッと時計を見たら、娘がいつも出かける時間の10分前になっていた。
流石に私も焦った。
「ごめん!起こすの忘れた」と娘に謝った。
何時何分に起こしてと、娘と起こす約束はしていないが、起きる時間はなんとなくわかっていたからだ。
娘は私に対して怒る様子もなく、自分のことに集中している。
これを見て、我が子ながら
「へ?(起こさなかった私に対し)怒らないんだ?!」とかつての自分を思い出し、拍子抜けしたほど。
因果応報。
怒られても以前は自分が母親に行ってきた事。甘んじて娘の怒りを受け入れるつもりだった。

が、当の娘は急いではいるが、案外淡々としている。
着るものもそこそこに、シャツのボタンを閉めながら洗面所に向かう。
髪の毛をブラシで梳かし、髪の毛をササっとまとめる。
「流石に朝ご飯は食べられないね」昼過ぎには帰ってくるので
「お腹がぐうーと鳴るもしれないけれど。。」と冗談混じりに声をかけた。
そんな時であっても律儀に?歯磨きまでしている。
「ええっ?!そんなことしてないで早く出かけなさい」
私の方が慌てふためく。
時計を見ながら計算をする。
「大丈夫。走ればいつもの電車の間に合う!」
こんな時は怒りに任せるのは、よくない。経験上嫌ってほどわかっている。
いつもの倍以上に、明るく振る舞う。
「ほれ、いってらっしゃい!!気をつけて」
背中をドンと軽く押し、娘は弾けるように玄関を飛び出した。
習い事からお腹を空かせた娘が、昼過ぎに帰宅した。
あの後
「ダッシュで向かったら、駅のホームで5分ほど待つほど時間が余った」
と聞いてホッとした。
朝の寝坊で、
イライラして親子喧嘩まで始まったら
間に合うものも間に合わなくなる可能性がある。
不思議なのは、虫の知らせか?
ギリギリに自力で目を覚ました事だ。
これだけは物凄く運が良いといえる。
落ち着いて行動することの大切さを、娘から学んだ休日だった。