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2025.08.09らしさって?【映画クレヨンしんちゃん】から学ぶ

 

 

中1の娘と映画を観に行った。

鬼滅でも国宝でもMERでもない。

 

 

映画クレヨンしんちゃん

超華麗!

灼熱のカスカベダンサーズ

 

 

8/8

公開初日を待ち焦がれて映画館に足を運んだ。

 

 

留守番していた娘の兄でもある、

三男に「クレしんの映画、観に行ってくるね!」と声をかけたら

「いい歳こいて〜中学生でしょ」と笑われた。

私は言い返す。

「なあ〜〜んにもわかっとらん。クレしんの良さを」

 

とは言え、中学1年の娘だって

去年までは友人を誘っていたが、今年は誘わなかった。

「もう中学生だし」「クレしんを誘うのは・・」と本人も遠慮がち。

 

かく言う私だってそうだ。

娘が観て好きにならなかったら永遠にアンチのまま。だったろう。

 

 

下品で幼稚で子供だまし?

 

「おパンツについたうんち」なんて、しんのすけしか言えない。

バッカだなぁ、と独り言を言いながらも

 

ユーモアは何よりも人間関係を円滑にする

 

クレしんで開眼した一人だ。

 

下品な言動に振り回されて、本質を見ていない人の、なんと多いことか。

 

 

 

 

1 インド文化をリスペクト

 

舞台は映画大国、インドである。

 

年間700〜800本の制作本数。この数は何と世界一。

アメリカの年間約350本に比べれば、わかりやすいだろうか。

 

『きっとうまくいく』『ムトゥ踊るマハラジャ』など

日本でもヒットした作品から見て取れるのは

ミュージカル要素を多く取り入れている。

神妙なシーンから、いきなり歌って踊り出す。とか。

 

今回のクレヨンしんちゃん映画でも

インド映画のミュージカル要素を詰め込んだ作品だった。

ダンスシーンも多く、インド文化を身近に感じられる。

 

パンプレットでは、インド街並みの“埃っぽさ”を美術で演出した。と記載があったが、アニメとはまた違った視覚だ。

ボーちゃんこと暴君としんのすけの対決のシーン。

朝日を背景にした、光と影の演出は印象的。

 

 

 

 

2 無キャ?ボーちゃん

 

今回の主人公、ボーちゃん。

無口で石ころを集めるのが好きでいつも鼻水を垂らしている、男の子。

 

他のおしゃべりなキャラ達に押されつつ「鶴の一声」がたまにある。

先日のテレビアニメでは近所のヨシりん&ミッチーというラブラブカップルに対して

ボーちゃんが、たったひとこと「バカップル!」と言い放つ。

この言葉久しぶりに聞いた!と昭和の母、大笑いしてしまった。

 

 

そんなボーちゃんが、映画では邪悪な力に導かれ「暴君・ぼうくん」に変わってしまう。

いつもは温和でおとなしい子、が豹変。

でも、元々それって本当の姿なのか

 

同時進行でインドのSNSで活躍中のアリアーナという少女の存在もあり

心の葛藤の描きかたも話の中で上手くまとまっている。

 

友達も自分さえもわかっていない姿を、

しんのすけ率いるカスカベ防衛隊の友達たちが救い出す。

 

 

 

 

3 涙がボロボロと出てきた

 

友情物語。はよくある話、だろう。

だが、そこに家族が関わった作品はアニメでは珍しい。

 

父ひろし、母みさえ、妹ひまわり。

しんのすけの「チーム」はそれぞれのキャラがしっかり立っていながら、

じんわりと暖かい眼差しで、いつもしんのすけを引き立てている。

 

余談だが、アニメに登場するひろしの兄、せましの家庭はステップファミリーという

現代の社会を反映する家族を見事に演出している(拍手)

 

 

 

 

映画では父ひろしがボーちゃんを助けるためにパイロットに早変わり。

トムクルーズの『トップガン』さながらに

DANGER ZONEを歌っているシーンは大爆笑。

世代的に知らないはずの中学生も大笑い。

 

 

そのあと、ボーちゃんを助ける。

涙がボロボロと止まらなかった。

 

 

ああ、家族っていいな。

大人こそ観るべき作品だろう。