
「夫を避けるようになった」
知り合いの同世代の女性から
たわいもない会話の中で、こんなエピソードをもらった。
彼女(50代)は週5、パートに出ている。
彼女の夫は、コロナ禍をきっかけに在宅で週5で働いている。
週のほとんどを
外に出る、彼女。
家に居る、ご主人。
彼女がいつも気になるのは
「帰ったらいつも夫が居る」こと。
「何だか落ち着かない」とも。
これが結構なストレス、らしい。
コロナ禍からもう5年は経過している。
慣れるかと思いきや、逆みたいだ。
現在お子さんは独立し、
3LDKのマンションに夫婦2人で暮らしている。

なるべくお互いの顔を合わさないように
トイレで「気配を感じながら」時間をずらす。
キッチンでは居なくなる時間を見計らって調理し、個々に食事をしている。
当然、寝室も別。
一部始終を聞いていた私は
「これって家庭内別居じゃ、、??」
思わず口からこぼれてしまった。
彼女は笑って言った。
「そうなの、家庭内別居みたいだよね」
他人事のように言っているが
全くのその通り、ではないか。
念の為“家庭内別居”で調べたら見事に一致していた。
ただ、お互いに
決定的な「嫌い」が無いようだ。
そこが不思議だった。
家事をしてくれない。
子供の面倒をみてくれない。
釣った魚にエサをやらない。
「クレクレ妻」が、私も含め世の中溢れかえっていると言うのに
逆の夫も、しかり。
要求も無ければ、見返りも求めていない。
それは彼女だけでなく、ご主人も同じ。
冷え切った関係ではあるが
「嫌い」と言う感情がないため、
離婚には至らない、とのこと。
「離婚するだけのパワーもないのよ」
経済的な部分だけでなく、
精神的な影響も避けているようだ。

無関心こそ、愛情の真逆にあるもの。
それにしても
同じ屋根の下、
相手と会わないように避ける行動、って言うのは
案外エネルギーを使うものではなかろうか?
例えば、どちらかが体調が悪くなった場合とかどうするんだろう?
1人で何も告げず病院に行くの?とか。
一緒に暮らす意味ってあるかしら?
そんな事は余計なお世話か。
じゃあ「金内、お前はどうなんだ?」
って話しだ。
偉そうな事は言えないが、努力はしているつもりだ。
気性の荒い私が、穏やかな夫に喰ってかかり、
ケンカをしていたのは最近まで。

私の持論、だが。
「女は一度冷めたら、再び熱くはならない」
つまり、女って生き物(私だけかも知れないが)は
一度相手に冷めてしまったら、もう2度と好きになる事は100パーセント無い。
どんなにパートナーが後から手を尽くしても無駄なのだ。
これは20代の頃から胸に秘めていた事で
今でもその思いは揺るがない。
冷めてしまうのは仕方がない事だが
これだけは避ける努力をした。
あなたは
夫がオナラをして「許せない」⁈ それとも?
私は
40代までは気が付かないフリをしていた。
相手に気を遣っていた。と言い換えられる。
50代近くになり、夫がオナラをしたら笑う。
「もう〜なんなの〜⁈」と。
オナラの音に寄って反応もまちまち。
大音量だったら、同じ大きなリアクション。
小さい音だったら、「え?なんの音」と、とぼけたように。
そうすると夫も、近くにいる子どもも
一緒になって笑う。
こりゃ生理現象だからね。
出てしまうのは歳のせいでもあり。
もちろん外では気をつける。
自分もオナラをしたら“自己申告”をして
「ごめんごめん」と謝る。
以前は無かった事の様にしていたが、限界だ。
もう無理をするのはやめた。
結論、夫のオナラまで愛せるか?だ。
夫婦なんて、ダメな部分を繋いで作っていく
永遠に完成しないパズルみたいなもんだ。
蓼食う虫も好き好き、なのだ。