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2025.09.11なぜ 【漫画 WIND BREAKER】は面白いのか?

 

 

娘(中1)の本棚から、拝借。

 

 

WIND BREAKER』23巻

にい さとる

講談社

 

 

 

 

発売日に合わせて

新刊の23巻を購入したので、早速読む。

 

 

漫画もアニメも、娘からの影響だ。

ここ最近、学生の時以来30年以上ぶりに漫画を読んでいる。

しかも少年漫画は51歳になって初めてだ。

 

 

あっという間に読み終わってしまった。

何でこんなに面白いのだろう。

 

 

不良、イケメン男子たち、喧嘩。

 

もはや50過ぎのおばさんが「読む物」ではないかとお思いだろう。

いやいや。これ、理屈ではなく

本能が欲しているかもしれんな」と思っている。

 

 

以前もWIND BREAKERレビュー記事を執筆したが

 

ブログ:

本当の強さとは?【WIND BREAKER】ブックレビュー

 

今回も23巻を中心に深掘りしたい。

 

 

 

 

1 マイノリティを助ける

 

この漫画は喧嘩が多い。

 

半分は喧嘩、と言っても良いだろう。

しかし、ただの喧嘩ではない。

 

 

弱き者を助ける「喧嘩」なのだ。

 

街のため、人のため。

綺麗事ではない。

ここにグッと心を鷲掴みにされる。

 

特に23巻で登場した

施設に入ったばかりの菜月が

何をするにも反抗的で、お祝いの歓迎会をすっぽかし

出た先でトラブルに見舞われる。

そんな時、主人公・桜 遥(さくら はるか)が彼女の後を追う。

 

桜もまた、過去に大きな傷を負っている。

菜月を助ける桜の表情がたまらない。

 

これまで見たことがない桜が顔を出す。

 

 

 

 

2 引き算の美学

 

書店に行ってみて、漫画コーナーをのぞいていただきたい。

 

『WINDBREAKER』の表紙は他の漫画本と比べ、背景が白地で実にシンプル。

23巻では

キーパーソンである、

隣町の獅子頭連(ししとうれん)の十亀(とがめ)と桜のツーショット。

しかも手には「梅」と「桜」を持っている。。。

 

 

 

表紙だけ見ても気持ちが動く

 

白地が背景というのは、登場人物をより浮き立たせる。

他のことはゴタゴタ説明などいらない。

そんなメッセージさえ感じる。

 

キャラもこんなにもいるのに全員把握できる。

世のアイドルの顔がどの子も同じように見えて覚えられない、

おばさんにとってはすごいこと、なのだ。

 

 

細やかなタッチにもため息ができるが

タッチだけではない。

登場する不良たちの“箸の持ち方”がちゃんと躾けられていない描き方だった。

(母目線)

こんな細やかな配慮にも思わず膝を叩いた。

 

 

 

 

 

3 響くメッセージ性

 

23巻では桜の苦悩するシーンがある。

風鈴高校の「てっぺん」梅宮の存在を超えられないと

かつては敵対関係だった、十亀に相談する。

 

桜に十亀は

桜は梅にはなれない」「なる必要もない」

「桜は桜なんだから」

 

ああ、ええ言葉じゃ。

 

 

 

 

やはり十亀はただものじゃない。

昭和の雰囲気がある(と勝手に思っている)十亀は

私たち中年のファンもいるのではないだろうか?

 

 

冬には実写映画化されるようで、そちらも楽しみにしている。