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2025.09.03いざ【苦手な相手】と付き合うには?

 

 

逃げる、切る、スルーする。

 

苦手な相手とは「付き合わない」のが一般的にスマート。だが、

 

覚悟を決めて「付き合う」時もある。

 

 

 

苦手な相手と、どのように「付き合う」?

 

 

 

・・・・・

 

 

約10年以上前

長男(現在22歳)が小学4年生ころ、だったろうか。

学習発表会、と言う保護者が参観する行事があった。

 

 

 

 

1    教室が静まりかえる

 

一つの教室を机で仕切り、二グループに分かれ児童達が

一人ずつ、思い思いの学んだ事を発表をしていた。

 

我が家では、欠席の夫に代わり近所に在住の義父母に

孫の成長を見せようと声を掛けて、3人で参観した。

 

しばらくして

児童たちのざわめきの中、発表が始まる。

 

 

その時。

 

「うるさいぞ!」怒鳴り声とともに

それまでの空気が一瞬ピリつき静まりかえった。

 

声の主は義父だった。

 

 

隣のグループで何人かの男子達が騒いでいたのを注意したようだ。

もちろん叱られた男子達は発表の回ではない。びっくりした男子達。

それから何事もなかったかのように発表は続いたが、前よりも静かになった。

 

確かに私もうるさいとは感じた。

けれど子供だしと、少しの容赦もあった。

さらに我が子の発表の回ではなかった。

 

言い訳はいくらでも述べられる。

 

 

発表会後、

男子が騒いでいた時に発表していた女の子のお母さんから、何度も感謝された。

「娘の発表が静かに聞けた」と。

 

それから他の保護者の何人かからも義父の行動に

「ありがとう」と、何にもしていないヨメの私が言われた。

 

他の保護者も男子達の騒ぎには気にはなっていたが

その男子たちの親が来ているであろう、手前もあって

誰も注意できずにいた。

 

この一件で、一時ウワサの“金内の爺さん”になった。

 

 

 

 

2   出会っていきなり

 

正直に言うと、

その一件があるまで、義父の事が苦手。だった。

 

 

まず最初の出会いが悪い。

 

夫から自分の両親を紹介、と言う

ただでさえ緊張する時に

待ち合せ場所で先に到着した、ムスッとした義父(義母も)がいた。

 

「何時だと思っているんだ。5分前には来るものだ」

最初に義父が発した言葉が「挨拶」ではなく

お小言」だった。

 

頭の中の勝手な“にこやかに談笑する初対面シーン”のシナリオが狂った。

 

時計を見たが、定刻通りか2.3分過ぎていたか。

とにかく「5分前集合」ではない。ことに

義父がご機嫌斜め。

 

夫が謝ってその場を切り抜けた。

 

その後

4人で食事をしたが、それ以後の記憶はない。

 

それよりも

やっていけるかしら。

 

かなり先行き不安だった。

 

 

 

 

3   変わるのは

 

さぞかし“うるさ型”の親父、と思われるだろう。

もちろんその通り、ではあるが

 

先日、義母が旅行した時の事

義父宅を訪ねてみると、ひとり肩を落とした義父がいた。

炊飯器のスイッチどころか

買ってきた惣菜をレンジでさえ温められない。のだ。

 

昭和の親父あるある。

実父も共通する事が多々ある。

アグレッシブな会社員時代とは人が変わったかのよう。

家庭では女は強し。

 

 

ヨメとして25年以上、付き合ってきたが、

時代は変わる。

変わらないようで立場や環境が変われば人も変わる。

私も変わる。レンジで義父が温められなかった惣菜を温めた。

 

 

あの一件から見えたのは

教室で児童相手に「うるさい!」と怒鳴ったのは

孫たちだけの為でなく、

単純に「聞こえない」と言う理由だろう。今ならわかる。

 

子供だからとか、その子の親がいるだろうからとか

自分さえ我慢すれば。なんて余計な考えだ。

 

自分の気持ちに正直に生きる。

 

 

ああ、私も義父に正直になろう。

 

言い返したっていい。

自分の気持ちを伝えていい。

付き合いたくない時は付き合わなくていい。

 

 

今の気持ちは至ってフラットな状態だ。

 

 

それでも

「付き合って」いくのだ。