はじめにお伝えするが、今回はシモの話があるので、
お食事中や興味のない方はスルーしていただけると幸いだ。
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先日、自身の健診があり、
病院にて胃のX線検査をした。
検査着を着た私が、検査台に登り
発泡剤の後、ゲップを堪え
バリウムを何回かに分けて胃に流し込む。
促されるまま
ひんやりした検査台に背をつけ、
両手は台の横に付いているハンドルを握る。
ガラス越しに別室の技師が「まな板のわたし」に向って
マイクで体勢の指示を仰ぐ。
バリウムは年に一回、毎年受けている。
だから、と言う訳ではないが、慣れっこだ。
前日の夜20時までに食事を済ませ、
空腹の状態で、翌朝病院に足を運ぶ。
以前は、間違えて朝食を食べてしまわないように
自宅では
ダイニングカウンターには「食事✖️」と大きくマジックで書いた紙をべたっと貼って注意する。
食後の歯磨きをした直後に、家の中で「マスク」を寝る時も付けていたくらい、
そのくらい、忘れっぽい私は慎重になっていた。
さすがにここ何年かは、
張り紙みも家の中でのマスクも必要無くなった。
よく友人なんかと
「バリウムと胃カメラどっちがいい?」
と言う話になるが、
正直どっちでもよい。
胃カメラをする前に、内科の医師から
「バリウムで大丈夫ですか?」
と今回声をかけられた。
「胃カメラもありますけど」と言う意味だろう。
胃カメラは、20年ほど前に検査した事がある。
担当した医師は
“胃カメラが上手な先生”として、地域では当時から有名だった。
果たして、下手な医師だと患者が「オエッ」となるのか。
そんな事を考えながら
おそらく最初で最後の胃カメラは
「オエッ」とならず事なきを得た。
大丈夫か聞いた内科医に
「バリウムは慣れました。もう慣れるしかないですよね」
と、和やかな雰囲気で、少し談笑し、診察室を後にした。
バリウム後の水がぶ飲み、下剤でお腹を下す。
いつでもトイレに行けるよう、
午後の予定は入れないようにしておく。
前回のバリウム検査の2日後だったか。
トイレで大をした時に、白い塊が一緒に出てきた。
それはまるで「卵」のようだった。
一瞬私は“卵を産んだのか?”と錯覚した程だ。
もちろんそんな事はないのだが。
今回の健診の際、医療スタッフに、この事を話したら
「初めて聞きました」と目を丸くし驚いていた。
「今回下剤多めに出しましょうか?」
と聞かれたが、トイレで苦しむのは嫌だったので断った。
話を戻す。
バリウムを飲み終わった私に
技師が体勢の指示を仰ぐ。
「はい。右を向いて息を止めてストップしてください」
「もう少し肩を左に向けて」など。
実はこの指示がものすごく苦手だ。
言われる事に対して、ではなく、
自分が先方が言った事を理解するまで、時間がかかる。
右も左も、仰向けもうつ伏せも、45度も一週回るのも。
「言葉では」わかっている。
だが、理解するまで時間がかかるので
いつも言われた時に、ちょっとの間、1、2秒ほど開く。
先方を待たせる事にいつも苦い思いをしている。
もうこれまでに毎年何回もやっている。
緊張はしていないはずだ。
要するに
理解力がないのだ。恥ずかしながら。
50過ぎて、こんな人間いるか?!って自分で思う。
バリウムを飲み込めない、のではなく
相手の発している言葉を「うまく飲み込め」ない。
ここにきて
日常会話でも、たまに苦労するのはこのことか。
と納得するも
まずは健康体である事に感謝したい。