日曜日は片付けの手を休めて
ドラマ
『北の国から』を。
今回、第20話。
UFOを見に行った、蛍と教師の凉子。
蛍を連れ去り、さらに遭難事件として新聞に掲載され、凉子が針のむしろに。
さらにはテレビ局まで蛍の取材に来て、大騒ぎに。
駒草のホステス・こごみに会うために足繁く通う、五郎。
その甲斐あってか、こごみと五郎の仲は急接近する。
そんなことも知らず、蛍は自分の作った弁当を父に渡そうとしたが、
こごみと五郎の仲睦まじげな2人の昼食(こごみの作った弁当を食べる)の様子を
草むらから見つけ、蛍はショックで弁当を渡せない。
おばである雪子に調理の手ほどきを受け、一生懸命作ったのに。
自分で作ったそぼろ弁当を、川に捨ててしまう。
その後、五郎はピクニックを計画する。
こごみを誘って、純と蛍の4人で出かける。
滝の前を渡る4人のシーンは印象的。
ラベンダー畑の家族シーンもまた良いが、これもまた最高!美しい。
問題はその後。
こごみの作ったボンゴレスパゲッティを、蛍が川に捨ててしまう。
「魚が喜ぶ」と言って。
「雪子おばさんは料理とても上手だよ。毎日とても美味しいもの作ってくれる」
五郎の浮かれた「こんな美味いものは久しぶりだ」と言ったことに対する反抗。
ピクニックに参加しなかった雪子に対する申し訳なさ、
父のこごみに対する「軽薄」な態度への怒り、
自分の作ったお弁当を捨ててしまった悔しさ、など。
20話では、特に蛍の演技が際立っており、
もはや子役を通り越して、女優。
蛍は(純もだが)すごい。
本当は、五郎と雪子おばさんが「くっついて」欲しかった純と蛍。
その想いは叶わずにはなったが。
これまでの雪子の想いはどうだったのだろう、と想像した。
雪子は五郎の前妻・令子とは「腹違い」の妹。
前回五郎と令子は正式に離婚し、五郎たちとも家族ではなくなった。
雪子は東京での不倫の末、傷心で富良野に「純と蛍が不憫だから」という理由で
世話をして一緒に暮らしている。
だが、丸太小屋計画の中に雪子の部屋はない。
草太にはアプローチされ心が揺らぐも
草太の両親からは「東京もん」ということで歓迎されない。
なかなかの踏んだり蹴ったりの人生だ。
純と蛍には「お母さん代わり」として逞しく生きている。
これまでの、唯一の居場所が「五郎たち」だったはず。
いつでも1人になる覚悟は決めていても
血も繋がっていない、戸籍上も繋がっていない、それでも
これは「家族」としてのカタチなのかもしれない。
UFOの一件で、蛍がTVの取材をしぶしぶ引き受けた。
母がTVを見てくれるかもしれない。そんな純粋な気持ちからだ。
中畑家で皆が集まってTVを見る。
(今の時代、そんな風景はなくなりつつあるが)
蛍がTVに映ると、どっとお茶の間が盛り上がる。
が、TVのコメンテーターが蛍や教師の凉子の行為に対して辛辣な言葉を吐く。
次第にそれを観ていた皆の表情が沈み、怒りに変わる。蛍は涙を流す。
(個人的に脚本の倉本氏のTV制作批判も含まれていると想像する)
落ち込む蛍。
五郎は蛍を慰める。
「腐るな」「忘れろ」
「自分が見たことを信じればいい」
「皆、信じている」と。
や、、やっさ、優しい〜〜。涙。
信じようor信じない、はUFOではなく、蛍に対してだ。
富良野の皆の優しさ。
ああ、富良野、北の国から、みんな、大好きだ。