日曜日は片付けの手を休めて
ドラマ
今回、17話。
丸太小屋を作るシーンから始まる。
純たちの通う分校が廃校になる。
麓郷の環境も変わりつつ、
雪子おばさんが帰ってくる。弁護士本多と一緒に。
その理由は正式に五郎と令子の離婚を進めるためだった。
五郎は子供達に令子と会わせる約束をし、
父と母どちらについていくか?を二人に委ねる。
ラベンダー畑の令子、純、蛍のシーンは美しい。
純は令子についていこうと心に決めるが、蛍は。。
ラベンダー畑で、令子が蛍の腕を掴もうとするが蛍はそれを振り解く。
母にそっけない態度を取り続け、令子のホテルに一緒に泊まることも拒否する。
しまいには純に「お前は冷血動物だ」と言われてしまう。
令子の頼みであるお墓参りにも一緒に行かない、帰りの汽車の見送りにも行かない。
3:34分 富良野発の汽車。
弁護士本多の話を聞きながら、
ぼんやりと令子が車窓から眺めている空知川。
そこには
電車を追いかけて川沿いを必死でかける、蛍がいた。
大粒の涙を流しながら。
草太に頼んでこっそりと車で、見送りに来ていたのだ。
そんなことも知らない、父五郎。
帰ってきた蛍に「具合は良くなったのか?」と
蛍が仮病を使って母に会おうとしない態度に怒っていた。
無言のまま、2階に上がり布団を被り号泣する蛍。
近くある、いかだ下りの話をするために
草太が五郎宅の家に来た時、口の軽い草太がうっかり話し五郎にバレる。
驚く五郎。
さらには
帰りの車で送った時、蛍が草太にポツンと言ったことを、五郎に伝える。
「自分たちよりか本当は今、父さんが世界中で一番可哀想なんだって」
ううっ、、蛍よ。なんて優しい子なのだ。
涙が出る。
担任の凉子も、ラベンダー畑に学校に立ち寄った令子に話した。
「なによりお父様の育て方が素敵です」
北海道のいい景色しか知らない“内地”の人にはわかるまい、厳しい環境にも
「辛かったと思いますよ。この半年は。二人ともよく耐えました」と。
病気の妻との離婚、これまで妻任せだった育児を父が全て請け負うこと、
子どもとの心が通うか思い悩むこと。美しくも厳しい自然との共存。
これまで愚痴一つ言わなかった五郎の気持ちを、誰よりも汲んでいる蛍。
母と離れて辛い思いをしているのは自分だけではない。
五郎の子育ては、一見無骨で荒っぽいかも知れないが、それだけではない。
なにより、こんなに優しい子に育っているではないか。
五郎や、他の暖かい人間関係、環境が育てた、のだ。
草太の話を聞いたあと、家に戻り、純に声をかける五郎。
まだ怒っているであろう純に
「まだ怒っているか?」
「けどな、人はぞれぞれ悲しい時に悲しさを表す表し方が違う。
人前で平気で泣ける奴もいれば、涙を見せたくない。そういうのもいる。
蛍にとって母さんとは別れるのが、辛くないことだとお前は思うか?
何も言わないでも、もしかしたら蛍はお前や父さんよりももっと辛くて。
だから送りに行かなかったかもしれんぞ。 そうだろ。違うか?」
2階に上がって、純が蛍の寝顔を見ると
ラベンダーの花束を抱えて、涙で顔を濡らしている蛍がいた。
子どもだから、きょうだいだから、といって
「子育て」を一括りにしていないだろうか?
子どもとて、それぞれの個性があるのだ。