本日までの三日間、お客様宅での連日作業。
一日目はいつも伺っているご依頼主の奥様。
二日&三日目は階下のお住まいの依頼主のお母様。
今回お母様のお部屋を片付けるのは初めて、ということで
世間話や昔話などお話をしながら、片付けました。
ご高齢になり、今までできたことができなくなったりと
暮らしの優先順位が変わってきます。
「安全な部屋」を目指して片付け。
今回、特に気をつけた
安全な片付けのポイント、シェアします。
【1 マット類は足を引っ掛けないものを】
玄関マット、キッチンマット、リビングの絨毯、など。
片付けで発見されたマット類。
足を引っ掛けて転倒しないか?
ここに注目しました。
薄手で軽いマットは手入れや洗濯が手軽ですが、
高齢になると、足を引っ掛け転倒する、など
思わぬ事故につながりかねません。
そこで、厚手で重めのマットを敷くこと。
2枚の重ねっているマットはテープなどを貼って隙間を無くす工夫を。
【2 手が届かないポールハンガーは不便】
クローゼットのポール。
年齢を重ねると、特に女性は骨粗鬆症などの影響により
身長が縮むことがあります。
若い頃は手が届く位置にあったポールハンガー。
歳を重ねることで、ハンガーに手が届きにくくなることがあります。
日常的に手が届きにくいハンガーはとても不便でストレス。
また椅子やステップに登り、洋服を取る行動は落下の恐れがあるので
避けたいところ。
どうしても、そういったクローゼットに置きたい場合は
「ほとんど着ないけれど、捨てられない服」や
「家族が(声をかけて取ってあげられる)手伝える環境」にすることが望ましい、と考えます。
【3 重い引き出しは力がかかる】
高さのある、重厚で立派な箪笥。
簡単に衣類を取り出すことが容易にできた若い時と比べ、
引き出しに衣類を入れても力がかかり、衣類を入れれば入れるほど引き出し自体が重くなります。
特に深い高さのある引き出し(高さ30センチほど)は収納力はありますが
重くなります。また
かがむことも難しいこともあるので、下段から2段は衣類を入れない。
それでも、例えばヘルパーさんに取り出してもらうことも可能ならば
引き出しにラベルを貼って「何があるか」ものの所在をはっきりさせておくと
第三者が手伝いをする際に困ることが少なくなります。
ステップに乗るほど「高い場所」、かがむほどに「低い場所」、にはご本人が管理するものを収納しないようにする。
転びそうな段差を無くし、床にものを置かない。できる限り最小限にして転倒を防ぐ。
第三者が手伝えるように環境を整えることと、いつでもコミュニュケーションを取るシーンを用意する。
最後に
若い時と比べて、それまでできたことができなくなる。
ご本人の、お気持ちの上での、もどかしさもあるかと思いますが、
もしご家族やお手伝いなどで、対応する場合
柔軟に冷静に。そしてカラリと明るく。
「何に困っていて、どうすれば暮らしやすくなるのか」
お困りごとにフォーカスすると解決の糸口は見えます。
参考にしていただければ幸いです。